モナコの岩山の中腹にある熱帯公園 (ジャルダン エグゾティーク) では、乾燥した高温の環境で生息するさまざまな植物が栽培されています。ここで育つ膨大な数の植物は、サボテンやユッカといった多肉植物が中心。アメリカやメキシコの砂漠など、気候条件の近い場所から集められています。多様な植物が色鮮やかな花を咲かせ、年間を通していつでも楽しめます。
正門から入ってまず目にするのが、長いとげに覆われた巨大な丸いサボテン。樹齢 150 年を超えるというサボテンはキンシャチという種類で、英語では「姑のクッション」と呼ばれています。入口のすぐ側にある見晴し台は、公園全体を見下ろせる場所。眼下に広がるモナコの街を一望できます。
公園内に設けられた曲がりくねった見学ルートを進みましょう。細長く背の高いサボテンが並ぶケレウスの道を抜けて、入口にもあったキンシャチがたくさん生育しているエリアへ。公園の一番低い場所には池があり、日陰で静かに休憩するにはピッタリです。温室内にはショップがあり、公園で栽培されている多肉植物が小ぶりなサイズで販売されています。ズラリと並んださまざまな植物からお土産を選びましょう。
地下にある観測洞窟もお忘れなく。中は鍾乳洞になっていて、床や天井を鍾乳石や石筍が覆っています。気温も低く、ひんやりと感じられるほど。正門に戻る上り坂にはこの地域の植物が植えられています。歩きながら地中海の香りを楽しみましょう。
公園の次は、隣にある先史人類学博物館へ。熱帯公園の入場チケットで入れます。この地域に生息していた先史時代の動物について学び、化石や発掘された遺物を通してこの地域の人類の歴史をたどってみましょう。
熱帯公園は西側のフランス国境近くにあります。モナコ モンテカルロ駅から徒歩約 20 分。車の場合は隣接する大通りに駐車できます。熱帯公園では、夏の間ずっと屋外コンサートや野外アート展などが開かれています。