国立図書館の素晴らしい陳列室から宝物館の光り輝く品々まで、ホーフブルク王宮には、装飾品、名建築、芸術的名作、そして、豊かな歴史があふれています。ここでは、600 年間にわたって、ハプスブルク家の住まいだった豪華な宮殿を見学したり、オーストリアの時の権力者たちについて理解を深めたりすることができます。
ホーフブルク王宮の建設が始まったのは 1275 年。ハプスブルク家がボヘミア王オタカル 2 世を失脚させて権力を握る前年のことでした。1533 年以降ずっと、何世代にもわたりハプスブルク家の人々が、それぞれの時代に増築を繰り返してきたため、王宮には、18 の翼棟と 2000 室を超える部屋があります。
繊細な装飾が施されたバロック様式の門から入ると、ミヒャエル広場として知られる中庭があります。広い庭を右へ曲がると、「カイザー アパートメント (皇帝の住居)」があり、壮大な宮殿におけるハプスブルク家の人々の暮らしぶりがうかがえます。当時の家具、ぜいたくな装飾品や工芸品なども、じっくりとご覧ください。
シシィ博物館には、皇帝フランツ・ヨーゼフ 1 世の若い妻で、のちに暗殺されてしまったエリザベートに関する何百もの品々が展示され、ハプスブルク家でも特に有名なこの皇妃の生涯をたどることができます。また、国立図書館にあるプルンクザール展示室への秘密の通路も探してみましょう。アルベルティーナ美術館で、ゴシック時代から現代までの名作をゆっくりと見て回るのもおすすめです。
王宮礼拝堂では、ウィーン少年合唱団 (ヴィーナー・ゼンガークナーベン) の歌声に耳を傾け、シャッツカマー (宝物館) では、帝冠や宝石類のほか、一角獣のつのなどの珍品を見ることもできます。銀器コレクションには、1918 年にハプスブルク家による君主制が終わった際にオーストリア共和国に委ねられた多くの品々が今なお残っています。また、スペイン乗馬学校による馬術ショーで、見事なパフォーマンスをお楽しみください。
この巨大な複合建築の王宮には 1 日では回りきれないほど多くの展示があるので、すべてを見学したい方は、さらに 1 日、時間を取る必要があるでしょう。
ホーフブルク王宮は、ウィーンの中心部にあるリングシュトラーセ沿いに位置しており、公共交通機関を利用して行くことができます。路上駐車場や有料の屋根付き駐車場が近くにあります。開館時間や料金は施設ごとに異なるため、お出かけの前にホーフブルク王宮のホームページでご確認ください。