約 6,000 点に及ぶ古代の手工芸品や美術品を所蔵するグルベンキアン美術館は、リスボン有数の観光名所です。膨大な展示品の中にはギリシャのつぼや硬貨、古代ローマのガラス製品、中国の陶製タイルなどがあり、ヨーロッパの巨匠による彫刻作品も鑑賞することができます。
2 つ設けられている常設展では、年代順に展示品が並べられています。まずは古代とオリエントの芸術を扱っており、メソポタミア、エジプト、東方イスラム、グレコローマン文化の美術品の展示から見て回りましょう。次のコーナーではヨーロッパの芸術に焦点を合わせ、書物、絵画、彫刻、陶器などを展示しています。ピーテル・パウル・ルーベンスによる肖像画やレンブラントらの絵画も鑑賞することができます。
装飾美術の展示はとても人気があり、手織りのタペストリー、繊細なマスタード入れや皿覆い、歳月を経て艶が増した木製の書棚、年代物の真ちゅう製置き時計などが展示されています。16 世紀に作られた一連のペルシャじゅうたんもあります。アート オブ ザ ブックと題するコーナーには、フラマン語、オランダ語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、英語などヨーロッパ各地の言語による写本が集められています。色彩豊かな表紙絵の多くは 13 世紀に描かれたものです。
グルベンキアン美術館の鑑賞には、約 2 ~ 3 時間を見ておいたほうがよいでしょう。有料のオーディオガイドを借りると、詳しい情報を聞くことができます。ギフトショップでは土産物やポストカードを販売しています。美術館では 6 ~ 10 月の間、コンサート、リサイタル、バレエのプログラムを催しています。詳しい情報は美術館のウェブサイトでご確認ください。
カフェが併設されており、コーヒーを飲みながら美術館で過ごした時間を振り返ることができます。カフェでは終日、軽食と飲み物が楽しめます。
グルベンキアン美術館はリスボン中心部に位置しており、バスやトラムが利用できます。美術館の休館日は毎週月曜日ですが、祝日に休館することもあります。日曜日は入館料が無料になり、子どもは常に入館無料です。