モレリア中心部のフランシスコ マデロ通りを歩けば、フェデラル パレス (州庁舎) のファサードの美しさに、誰もが目を見張るでしょう。窓の周りの凝った石細工や、古い木の扉をじっくりとご覧ください。それらはこの建物が女子修道会だった頃にまで時代を遡るものです。内部を歩き回れば、優雅な柱とアーチがある二つの中庭に気づくはずです。
フェデラル パレスの建物は、18 世紀に女子修道会として建設されました。フランス折衷様式の建物は建築家 Adolfo Andre de Tremontesis の設計によるものです。複雑な石細工、曲線を描く窓、広々とした複数の中庭などが大きな特徴です。1891 年、建物は Theresian School of Santa Maria of Guadalupe (神学校) として使われるようになりました。1935 年、再び所有者が変わり、政府庁舎となりました。中央郵便局をはじめとする行政機関が、今も建物内に入っています。
この建物を見間違うことは、まずないでしょう。というのも上の階の錬鉄製のバルコニーのほぼ全てに、メキシコの国旗が下げられているのですから。曲線を描く窓の周囲を飾る漆喰細工、低い尖頂がついた屋根、ファサードのコリント様式の柱。しばらく時間をかけて、しっかりご覧ください。木の扉に近づいて、表面にほどこされた彫刻を細部まで鑑賞し、この扉を通り抜けて行った 18 世紀の修道女たちに思いを馳せてみては。歴史ある鐘楼も、忘れずに見ましょう。高い塔のすべての角には細い柱が配され、鐘がよく見えるようになっています。神学校時代、この鐘が打ち鳴らされたのでしょう。
内部に入ると、大きな中庭が眺められます。アイオニック様式のアーチと柱の下では、熱帯植物が行儀良く並んでいます。曲線を描く窓と扉から、室内の様子が伺えます。
フェデラル パレスは、モレリアの中心部にあります。大聖堂から東にしばらく歩いたところです。観光アトラクションとして一般公開されていないので、中庭が見学できるかは保証の限りではありません。美しい建物の内部をどうにかして垣間見たいという方は、郵便局をお試しください。月曜日から金曜日まで営業しています。