民族博物館では、クロアチアの人々の生活を時代を追って展示しています。展示品は、先住民の民族衣装や古来の農具から、猟銃や楽器に至るまでさまざま。クロアチアの人々の日常を物語る品の数々には、思わず引き込まれてしまいます。
1919 年に設立されて以来、この博物館は膨大な数の品を収集してきました。展示品の大部分はクロアチアや周辺諸国のものですが、日本やアフリカ、南米など遥か遠くの国々から入手した品も所蔵されています。80,000 点を超える収集品のうち、常設展示されているのはごく一部です。展示品を見ていくと、その多様性に驚かされます。クロアチアの国土は決して広くないものの、地域や文化の多様性に富んだ国であることがわかります。
まずは、クロアチアの伝統衣装やドレスが並ぶ 2 階の常設展から。展示室は、内陸のパンノニア、 アドリア海沿岸の地域、ディナル アルプス山脈の 3 つのブースに分かれており、地域によって衣服に使用されている素材や染料、装飾が異なります。細部までじっくりと観察してみましょう。
1 階の展示室も外せません。ポリネシアや中国、アメリカなど海外の工芸品が展示されています。中でも、儀式で使用されるコンゴの仮面、日本の侍が身に着けた鎧、インドの布製品、メラネシアの猟銃は必見です。これらの品々の多くは、各地を旅したクロアチアの船乗りや探検家が持ち帰ったものです。
企画展も多岐にわたります。マケドニアの民族音楽やタバコの歴史など、珍しいテーマの展示会が開催されたこともあります。旅行中に開催される企画展をチェックしておきましょう。
定休日は月曜日で、金曜日 ~ 日曜日は通常よりも早く閉館します。入館は有料です。民族博物館はイヴァナ マズラニカ広場に位置しており、アクセスにはトラム (路面電車) を利用し、マズラニカ広場駅 (Trg Mažuranića) で下車します。徒歩でもアクセスできます。団体客や個人客向けに、英語のガイドツアーが開催されています。ご希望の場合は、事前に申込みが必要です。