約 10,000 もの植物が栽培されるザグレブの植物園。池や花壇、岩や石で彩られた庭園がいくつも点在します。市の中心に横たわるのどかな空間は、まるで都会のオアシス。手入れが行き届いた美しい庭園には、通りすがりの人やビジネス パーソン、観光客などが癒しのひとときを求めてやってきます。静寂に包まれた園内を自由気ままに散策して。彩りに溢れたカラフルな花は、訪れる者を温かく迎えてくれます。
1889 年にザグレブ大学のアントゥン ハインツ教授が考案したこの植物園は、自然の景観美を追求したイギリス式庭園を手本としています。1891 年に敷地の整備が始まり、その後すぐに植栽が行われました。庭園は自然風景の美しさを取り入れた造りとなっており、不規則な線や形が採用されています。どちらも典型的なイギリス式庭園の特徴です。
庭園の広さはなんと約 5 ヘクタール (12 エーカー) にも及びます。中でも樹木園は敷地内で最大の広さを誇ります。曲線を描く小道を進みながら、青々と茂る樹木を鑑賞して。植物の種類は広範囲にわたり、なかでもペルシャのアイアンウッド、針葉樹、ラクウショウ、エンジュは一目見る価値のある美しさです。岩や石で飾られた 3 つの庭園も必見。クロアチア固有の貴重な植物が生い茂ります。
池の周りは穏やかで、腰を下ろして一休みするのにうってつけ。水面にはスイレンの葉が浮かび、みずみずしい風景が広がります。園内を歩いていると、絵を描いたり、写真撮影をする人々の姿もちらほら。花や木々の鮮やかで多彩な色や質感、模様が人々の心をつかみます。園内には大学が使用する温室もありますが、一般には公開されていません。
入り口近くの売店でガイドを申し込むと、園内の植物に関して詳しく学ぶことができます。せっかくここまで来たら、お土産もチェックして。絵葉書や文房具など植物園ならではのグッズが販売されています。1 年で最もおすすめの時期は春と秋。花が咲き誇り、園内は色彩に溢れます。
植物園の一般公開は 4 月 ~ 10 月末で、月曜日と火曜日は通常よりも早く閉園します。植物園まではトラム (路面電車) を利用し、植物園駅 (Botanički Vrt) で下車してください。庭園の入場は無料です。