1859 年、1 頭のブタを射殺したことがきっかけで、イギリスとアメリカの間にサン フアン諸島の国境をめぐる紛争が勃発。両国はそれぞれ軍の陣営 (キャンプ) を設置しました。イングリッシュ キャンプを訪れると、この風変わりな紛争について知ることができます。この戦争では、最初に射殺されたブタが唯一の犠牲者でした。キャンプが開放されるのは夏。美しい風景が広がり、6. 4 km に及ぶ景色の良いハイキング コースがあるので、自然を観察しながらのハイキングも楽しめます。
敷地内にあるこぢんまりとした博物館を見て回れば、1861 年にタイム スリップしたような気分。ここは、アメリカの国立公園内にありながらイギリス軍の足跡を記念する唯一の場所。イギリスの国旗、ユニオン ジャックもはためいています。展示を見ながら、ブタ戦争について学びましょう。サン フアン諸島国境紛争の結果起きたこの戦争は、1 人のアメリカ人が自分の土地に侵入していたアイルランド人所有のブタを射殺したことから始まりました。最終的に、ドイツ皇帝ヴィルヘルム 1 世によって解決が図られ、キャンプも廃止されました。
夏には、毎週土曜日に当時の様子の再現ショーが行われています。7 月末には、平和を記念して無料の野営イベントも開催されます。
かつての軍の駐屯地だったこの場所は、現在はサン フアン島の広大な国立公園の一部。自然の中を歩くコースがあちこちにあります。20 ~ 40 分かけてヤング ヒルのなだらかな丘を登ってみましょう。カナダ側を見渡せば、サン フアン諸島のすばらしい景色が楽しめます。ハクトウワシやシカが見えることも。
イングリッシュ キャンプ敷地内には、ピクニック用のテーブルも用意されています。食べ物や飲み物を持ち込んで、自然に囲まれながらピクニックを楽しみましょう。
イングリッシュ キャンプはサン フアン島の北西部、ウェストコット湾とギャリソン湾に囲まれた場所にあります。フェリーや飛行機が発着するフライデー ハーバーから西に車で 20 分の距離です。
キャンプへの入場は無料。団体でのパーティーやアクティビティのために予約をすることも可能です。近くのロシュ ハーバーに宿泊施設がたくさんあります。イングリッシュ キャンプは、夏季のみ入場可能。10 ~ 6 月の間は閉鎖されます。