ここは昔、畜産牧場や閲兵場だった場所。それが現在、市庁舎公園として、ニューヨークの金融街にもほど近い都会のオアシスとなっています。ロウアーマンハッタンを回りつつ、この公園に立ち寄ってしばし休憩しましょう。
ニューヨーク市の最初の開発は、マンハッタンの南端のオランダ人入植地から始まりました。植民地時代、移住者たちは、先住アメリカ人が通る小道沿いのコモンズと呼ばれる共有地で家畜を飼っていました。その後、その共有地は時代によって、救貧院、債務者監獄、兵舎として使用されました。そして現在、市庁舎にほど近い公共公園として使用されています。
1800 年代前半までに、ニューヨーク市は、コモンズの横に堂々たる市庁舎を建てました。その後、公園の周囲にだんだんと背の高いビルが建っていき、数ブロック先には、世界で最も重要な金融街の 1 つができました。まずは、公園の南西端にあるビジター インフォメーション キオスクへ。ここで観光案内のチラシなどを手に入れたら、現代的なニューヨークのさまざまな魅力を堪能しに出かけましょう。ウォールストリート、サウスストリート海港、チャイナタウン、トリニティ教会は、すべて徒歩圏内にあります。
公園の中には、愛国者ネイサン ヘイルやホレス グリーリーをはじめとする像があります。ジェイコブ リー モールドが設計した中央の噴水も見どころ。中央に丸い水溜め付きの柱が立っており、飛び散る噴水の水滴が近くのベンチに座る人々に涼を与えています。毎年春になると色鮮やかな花を咲かせる庭園も見どころです。数ブロック離れたところにあるアフリカ人墓地ナショナル モニュメントも訪れましょう。1600 年代後半から 1700 年代にかけて、奴隷や自由の身の黒人が埋葬された場所です。
この公園は昼休みに来ると市庁で働く人でいっぱい。昼休みをここでとる人が多いのです。その他、ニューヨークに住むビジネスパーソンの姿も多く見られます。ここは婚姻許可証をもらいにくる場所でもあります。ニューヨーク市での結婚式を計画されている方は覚えておきましょう。
市庁舎公園から自転車用道路を走り、ブルックリン橋まで来たら、振り返って公園とマンハッタン島を見わたしてみましょう。植民地時代初期の頃のこの島の様子を想像してみるのも楽しいものです。