丘の上に建つ中世の城の城壁の中にあるカストル博物館は、世界各地の遺跡の出土品、原始美術、楽器などを集めた興味深い施設。ヒマラヤのお面や奉納用の像から 19 世紀の絵画やエジプトの石棺まで、多彩な展示品を見学できます。
ハーバーを見下ろす古城は絶景ポイントでもあります。レランスの修道士によって 11 世紀から建設が始まったこの城は、カンヌ市内にある数少ない中世の史跡のひとつです。
館内の 5 つの常設展示を見て回りましょう。「絵になる旅」展では、19 世紀のコート ダジュールの景色を描いた絵画を鑑賞できます。現在目にする景色とあまり変わらないことに気付くことでしょう。「民族誌学の旅」展では、北極圏のイヌイット族が作ったコロンブス到達以前の陶器や象牙の小像が展示されています。
城内の 12 世紀に建てられたサンタンヌ礼拝堂では、アジア、アフリカ、南北アメリカ、オセアニアの古くから伝わる楽器が 400 点以上も展示されています。「歴史の旅」展では、シュメールの粘土板文書や、古代エトルリアやエジプトの石棺を見ることができます。さらに、18 世紀末から 20 世紀初頭までイランを支配していたカージャール王朝の品々も展示されています。
展示を堪能した後は、中庭を通って古い四角い塔へ。109 段の階段を昇ると、カンヌ ハーバーとカンヌの歴史地区を一望できる絶景が広がっています。そのあとは、大きな松の木と地中海の植物がたくさん植えられている美しい庭園でのんびりと過ごしましょう。
博物館は、カンヌ ハーバーの西側、高台のル シュケ地区にあります。博物館の近くにはいくつものバス路線が走っており、近くに有料駐車場もあります。
カストル博物館は月曜日と主要な祝日を除く毎日開館。開館時間は季節によって異なります。7 月と 8 月は月曜日も開館します。入場は有料ですが、団体割引があります。夏の間は英語でのガイド付きツアーが毎週金曜日の午後に開催されます。水曜日と土曜日は子供向けの創作ワークショップも開催されます。