広大なペール ラシェーズ墓地。戦争の記念碑や著名人らの埋葬地があることで知られています。44 ヘクタールもの面積を誇る墓地は、オスカー ワイルドからジム モリソンまで、伝説的な人物らの永眠の地として利用されています。花々が咲く美しい庭園を散策しましょう。また、お墓の種類は多種多様。小さな礼拝堂のようなお墓から、質素な墓石までさまざまなお墓を見られます。
特に有名なのは、アイルランド出身の作家オスカー ワイルドの墓。イギリスからパリに渡った彼は、この地に眠っているのです。裸の天使が印象的な彼のお墓には、哀悼をうたったワイルドの詩が刻まれています。2011 年までこの墓には、訪問者がキスマークを残していくという風変わりな習慣がありました。現在、墓はガラス板で囲われており、そのガラス板には口紅でメッセージが書かれています。
散策を続けると、イギリス式の庭園に姿を変えたこの墓地の様子がうかがえます。ゴシック様式のお墓をはじめ、この墓地ではさまざまなデザインのお墓を見られます。印象的な墓石をよく見てみると、フレデリック ショパンやエディット ピアフといった著名人の名前が刻まれています。
この広い墓地には、第一次世界大戦の記念碑も 3 つ置かれています。死者を哀悼する記念碑には、裸の天使の彫像も数多く置かれています。
ペール ラシェーズ墓地にお墓を持ちたいという希望者の列は絶えません。さらに、ここでの埋葬を希望する場合には、パリに居住していたか、パリで死亡した者でなければならないという厳しい既定もあります。墓所の区画は非常に高額なため、家族全員数十人が収められた墓もあります。ちなみに、ペール ラシェーズは、ルイ 14 世の懺悔を聞いていた神父の名前。ナポレオンが宗教や人種にかかわらず誰もが埋葬の権利を持つと宣言し、1804 年にこの墓地は造られました。
ペール ラシェーズ墓地は 20 区にあり、パリの中心部から東へ 3 km の場所に位置します。メトロ 2 号線のフィリップ アウグスト駅で下車すると、墓地の正面玄関横に出ます。ペール ラシェーズ駅とガンベッタ駅も墓地から近くにあります。