ドス アグアス侯爵の宮殿 (パラシオ デル マルケス デ ドス アグアス) は、一部に 15 世紀の建立部分も含むバレンシアの歴史建築です。宮殿に入り、スペインでも特に秀逸な陶磁コレクションを有するゴンザレス・マルティ国立陶磁器博物館を訪ねましょう。
元は 15 世紀後半にゴシック様式で建てられ、バレンシア貴族が家族で住んだ邸宅ですが、18 世紀と 19 世紀に再開発されています。宮殿の近くまで来たら、立ち止まって、ロココ様式、新古典派様式、東洋の建築要素が混在するファサードをご鑑賞ください。堂々としたバロック様式の門扉にもご注目ください。
小さな中庭を抜け、宮殿の 1 階に設けられた馬車の庭に向かいましょう。バレンシア貴族が使用した 2 輪や 4 輪の馬車が展示されています。中でもラ カロサ デ ラ ニンファスは、ドス アグアス侯爵が愛用した 2 輪馬車で見応えがあります。
階段を上って 2 階に行き、宮殿内の部屋を見て回りましょう。室内は往時のままにしつらえられているため、かつてこの宮殿に暮らした貴族の暮らしぶりを垣間見ることができます。広い舞踏室、中国の部屋を模した東洋趣味の部屋、ほぼ完全に陶磁器で作られた厨房は特にお見逃しなく。
各室にはこの宮殿の博物館が所蔵する陶磁器が展示されています。古代イベリア文明期、古代ギリシャ期、古代ローマ期から現代までの各時代を追いながら、陶磁器の発展の歩みがわかります。この博物館は、地元の学者であり芸術家でもあるマヌエル・ゴンザレス・マルティが、自分の陶磁器コレクションを利用して 1954 年に創設しました。
バレンシア旧市街に建つドス アグアス侯爵の宮殿は、レイナ広場や中央市場など、市内の主要アトラクションから歩いてすぐです。この宮殿の周辺を通る街路には、前払いした駐車料金の領収書を車外からよく見える場所に置いておくタイプの有料駐車場がありますが、スペースが限られているため、便利な公共交通機関か徒歩での訪問をおすすめします。
ドス アグアス侯爵の宮殿は一部祝日を除き、火曜日から日曜日まで見学できます。詳細な開館時間や無料開放日などの情報は、美術館の公式ウェブサイトでご確認ください。