道を登り切ったところに、モールズ ギャップの絶景が広がります。果てしなく広がる空には、古代から続く緑の大地の上を渦巻く雲がゆっくりと流れ、左右に山がそびえています。
モールズ ギャップは、アイルランドを代表する風光明媚な道路沿いにある特別な絶景ポイント。展望エリアからは、旧赤色砂岩が両側に隆起し、マギリカディーズ リークス山地の一大パノラマが目の前に広がります。
カーブの多いこの道はドライブにぴったりですが、サイクリング ルートとしても人気があります。髪や顔にさわやかな風を感じながらペダルを漕いでいきましょう。天気が良い日にはモールズ ギャップをスタート地点にして山地のハイキングに出かけるのもおすすめです。ここにはお店があるので、アイルランドならではのお土産を買ったり、カフェで景色を眺めながらコーヒーを飲んだりもできます。
モールズ ギャップの歴史を紐解いてみましょう。名前の由来となったのは、この山地に道路が建設された 1820 年頃に、この付近で和気あいあいとしたパブを経営していた女性。ポティーンと呼ばれるジャガイモの密造ウイスキーがこのパブの名物になるほど醸造家としても才能があったこの女性の名がモール キセインだったのです。その子孫のジョン キセインさんは今もこの土地に住み、キセイン牧羊場を営んでいます。もこもこしたかわいい羊や子羊が丘に放牧され、牧羊犬が見守っている様子を見に訪れてみては。
モールズ ギャップはアイヴェラ半島の分水嶺にあります。ケリー州のケンモアからキラーニーへ続く道路にある峠です。全長 16 km のこの道は、リング オブ ケリーと呼ばれる風光明媚な周遊路の一部です。駐車スペースは豊富にあるので困ることはありません。観光バスも定期的にここを通ります。カフェからは、キラーニー湖、アイルランド最高峰のキャラントゥール山、その先にダンロー渓谷も見えます。