ジャーマー マスジッドは、古くから続くにぎやかなバザールの中心に立つ、美しい巨大な建造物。敬けんな巡礼者に混じって、職人の技を結晶させた見事なムガルの芸術作品ともいうべきモスクを見学しましょう。ジャーマー マスジッドはアーグラで最古のモスクの 1 つです。皇帝シャー ジャハーンが、1648 年に娘のジャハーナーラー ベーグムをたたえて建てました。ジャーマー マスジッドとは "金曜モスク" という意味があり、毎週金曜日に大きな集団礼拝が行われることからこのように呼ばれています。
階段を利用して、5 つあるアーチ型の門の 1 つからモスクに入ります。モスクの東側が正面玄関。彫刻が施されたアーチと柱が見事です。門を抜けると、1 万人ほどが入れる広い中庭があります。それまでの雑然としたバザールから一転、静かで厳かな空間に包まれます。中庭の真ん中にある池では、礼拝前の信者たちが手足を清めています。
中庭の西側に行くと、屋上の 3 つのドームが印象的な礼拝堂があります。ドームのデザインに注目。蓮の花を反対にかぶせたような逆蓮と呼ばれる装飾と白いジグザグ模様が施されています。礼拝堂の中に入ると、ミンバルと呼ばれる見事な説教壇と、その横のミフラーブと呼ばれる、メッカの方向を示す壁の窪みが目に入ります。中庭を囲む拱廊を歩いてみましょう。午後の日差しを遮ってくれる拱廊の壁には、ムガル時代の絵画、碑文、色鮮やかな装飾タイルが飾られています。
モスクは、アーグラ フォート駅近く、アーグラの活気に満ちたキナリ バザール地区の真ん中にあります。アーグラ カント駅からは車で約 15 分です。キナリ バザールの迷路のような通りを歩いて、色鮮やかな織物、宝石、サリー、香辛料などが軒先にあふれているお店を見て回りましょう。近くにあるアーグラ城塞もおすすめです。1500 年代半ばにアクバル帝によって建てられた壮大な要塞です。
ジャーマー マスジッドは毎日一般公開されています。入場は無料ですが、カメラを携帯する場合は持ち込み料がかかります。入る前に靴を脱いでください。短パンや短いドレス、ノースリーブは避け、神聖な場所にふさわしい服装を心がけてください。