ヴァーサ号博物館 (ヴァーサムセェット) では建造から引き揚げと保存に至る 17 世紀の軍艦の歴史がわかります。1628 年、軍艦ヴァーサ号はストックホルム港から処女航海に出航しましたが、その直後に転覆し、海底に沈みました。300 年以上の年月が経過したのち、海洋考古学者がヴァーサ号を引き揚げ、1990 年にこの公共博物館が完成したのです。
博物館に着いたらまず、ヴァーサ号の歴史を簡単にまとめた短い映像を鑑賞するとよいでしょう。博物館の公式ウェブサイトには英語版の上映スケジュールが記載されています。
館内には 10 を超える展示エリアがあります。「ヒズ マジェスティズ シップ」と題された展示には、ヴァーサ号の大きな兵器庫を描いた絵や、沈没した原因を解説した模型があります。「フェイス トゥ フェイス」展示では船員の遺骨の一部などを展示しています。マルチメディアを用いた展示で乗船時の役割や体調などの情報がわかります。「ライフ オンボード」エリアでは船員が身につけていた衣類や船上の食事について知ることができます。
「サルベージング」展は必見で、沈没したヴァーサ号の発見と引き揚げについての経緯がわかります。自家製の音響測深器など、1956 年にヴァーサ号を発見したアンダース・フランツェンが使用していた機器も展示されています。「イメジャリー オブ パワー」展の部屋はライオン、ギリシャの神々、人魚などをモチーフにした 700 点の復元済み彫刻を展示しています。
博物館の裏手にあるのはヴァーサ ガーデンです。ヴァーサ号の船員や当時のスウェーデンの農民が栽培していた野菜、花々、薬草について知識を深めることができます。
ジュルガーデンに位置するヴァーサ号博物館は、ストックホルム市内の主な見どころからすぐの距離にあります。ストックホルム中央駅からは徒歩 30 分です。ペイ アンド ディスプレイ方式の駐車場がありますが、ツアーバスですぐに満車になります。バスやトラムなど公共交通機関を利用するほうが便利です。
ヴァーサ号博物館は毎日開館していますが、祝日は休館することがあります。詳細情報は博物館の公式ウェブサイトをご覧ください。18 歳未満は入場料無料です。年間を通じて英語による無料ガイドツアーが利用できます。また、博物館の公式ウェブサイトから携帯端末に無料のオーディオ ガイドをダウンロードすることもできます。