華麗な建物が豊富にあるトリエステで最も素晴らしいと言われる市庁舎 (パラッツォ デル ムニチピオ)。この建物があるのは、長方形をしたイタリア統一広場。長方形の 1 辺はトリエステ湾に面し、他の 3 辺には豪華な建物が多数立っています。市庁舎は、1870 年代に地元の建築家ジュゼッペ ブルーニがコンペを勝ち取り、設計したもの。ブルーニは広場のレイアウトも手掛けました。
市庁舎の前に立ち、しばしその建築美を鑑賞してみましょう。ヴェネツィア、トスカーナ、フランス、ドイツの各様式の影響が見て取れます。ファサードは左右対称のデザイン。中央の建物の両側に同じ形の建物が連結しています。ゴシック様式の窓、付柱、柱頭が特徴的。
中央の建物の上にある時計台に注目。毎正時になると、2 体の青銅製の人形が時計の鐘を鳴らします。2 体の人形は、トリエステの言い伝えに出てくるキャラクター「Jakeze と Mikeze」です。1 階にある柱廊にも注目。柱廊は、街のローマ劇場に直接通じています。
しばらく建物を見ながら、いくつかある市庁舎のニックネームと照らし合わせてみましょう。1 つはケーバ (鳥かご宮殿)。大きな鳥かごに似ているからです。もう 1 つはパラッツォ シパリオ (カーテン宮殿)。これは、建物の裏にある旧市街がすっかり隠れてしまうことから。
市庁舎はイタリア統一広場の南側に位置し、トリエステの旧市街から徒歩ですぐです。サン ジュスト大聖堂やサン ジュスト城からも、歩いて 15 分もかかりません。広場には市バスの停留所があります。車で行く場合は、海沿いの駐車場を利用しましょう。
市庁舎を訪れたら、イタリア統一広場にある他の見どころも観光しましょう。たとえば、政庁舎やロイド トリエスティーノ館に行ってみましょう。アフリカ、アメリカ、アジア、ヨーロッパの 4 大陸を象徴した彫像が飾られた “四大陸の噴水” も見どころです。職人の緻密な細工をじっくり鑑賞しましょう。カフェやレストランのテラス席からは、すばらしい建物が並ぶ広場の景色を楽しむことができます。