ライデンの国立古代博物館は、それ自体が歴史の産物のです。あるコレクターによってライデン大学に遺贈された少規模の遺物コレクションを展示する場として、1746 年に一般公開されました。それ以降コレクションは拡大し、現在はエジプト、ローマ、ギリシャ、中近東の古代遺物の広範囲にわたるコレクションを擁しています。
この博物館では、75 か所の遺跡発掘現場から得られた考察をもとに考えられた体験型展示を通して、30 万年以上におよぶオランダの歴史について学ぶこともできます。考古学者が墓所や軍営、教会の祭壇で発見した遺物をじっくり鑑賞し、紀元 1 世紀にオランダを支配していたローマ帝国について理解を深めましょう。この展示場に集められた、金の装飾が施された香水瓶、繊細な細工が美しい石棺、金箔の貼られた兜、琥珀の小さな彫像などの遺物は、ローマ帝国の力の強さと豊かさを表しています。
エジプト展にもすばらしいコレクションが収められています。13 体のミイラやハトシェプスト女王の像、王の宝物を監督する高官だったマヤとその妻の像が展示されており、古代エジプトの暮らしぶりを知ることができます。ワニやヒヒなど、25 体の動物のミイラにもご注目ください。古代エジプト人にとって、これらの動物はシンボルとしてとても重要な意味を持っていました。
胸がワクワクする冒険譚が紹介された中近東展も必見です。オランダが中近東と長年にわたる関係を築くうえで活躍したオランダ人の活動家や探検家、考古学者や研究者について知ることができます。ほかにも、メソポタミア、バビロニア、エルサレム、トルコ、レバノンの文化も紹介されています。
ギリシャ展にも忘れずに足を運びましょう。芸術性の高いすばらしい黒絵式、赤絵式の花瓶を見ることができます。花瓶が作られた陶芸家の作業場も再現されているので、ゆっくりと見学してください。国立古代博物館では期間限定の特別展も開催されるため、歴史に夢中になっているとあっという間に 2 ~ 3 時間が過ぎてしまいます。一休みしたいと思ったら、博物館に併設されたカフェをご利用ください。古代エジプトの神殿を眺めながら、おいしいコーヒーをいただくことができます。
国立古代博物館は有料です。ミュージアムカード (Museumkaart) を提示すれば割引が適用されます。博物館は火曜日 ~ 日曜日まで営業しています。