上賀茂神社 (賀茂別雷神社) とともに両社合わせて賀茂神社と総称され、両社で催す賀茂祭 (葵祭) は、京都の春を代表とする大祭として有名。下鴨神社は、ユネスコの世界遺産に「古都京都の文化財」の 1 つとして登録されています。境内に建つ巨木の中には、なんと樹齢 600 年に遡る古木も。
下鴨神社の本殿は「東本殿」と「西本殿」に分かれており、それぞれ玉依媛命(たまよりひめのみこと)と、賀茂建角身命(かもたけつぬみのみこと)がご本尊として祀られています。本殿のほかにも、広大な境内には数多くの摂社および末社があり、御手洗社の前にある池、みたらしの池では、毎年土用の丑の日に数多くの人々が厄除け、病除けのご利益を祈って訪れる「足つけの行事」が行われることでも有名。参道を行き着いた先に威風堂々とそびえているのが、朱塗りの色も鮮やかな「楼門」。
下鴨神社の北側には、樹齢 600 年の古木で有名な原生林「糺の森」が広がっています。朱塗りが美しい太鼓橋の上から、どこまでも青く茂る美しい森をお楽しみください。春ともなると、薄紅色の桜が咲き誇る見事な光景を目にすることができます。特に、鮮やかな朱色が美しい桜門に重なるように立つ見事な桜の木は、桜のシーズン中、観光客に大人気の記念撮影スポット。広大な原生林「糺の森」の広さは、優に 12 万 4 千平方メートルあるといわれます。
賀茂神社として総称される上賀茂神社 (賀茂別雷神社) と対をなす下鴨神社 (賀茂御祖神社) 。どちらがより古いのか、については諸説ありますが、崇神天皇 7 年に神社修造の記録があることから、下鴨神社の方がより古いとの説が有力。平安遷都後は、神社として最高位の正一位の神階を受け、9 世紀以降 400 年にわたり天皇家の皇女が斎王として賀茂神社に奉仕したと言われています。
下鴨神社は京都北部、高野川と賀茂川の間に位置しています。最寄駅である京阪電鉄出町柳駅からは、徒歩で約 10 分。京都市営バスのバス停「下鴨神社前」は目の前にあります。