教会も、隣接する女子修道院も地味な姿をしていますが、歴史的に大きな意味を持つサン ダミアーノ教会。聖フランチェスコは 1205 年、贅沢な暮らしをやめて教会に仕えるよう、ここで神からお告げを受けたと言われています。また、聖キアラが 1212 年に「清貧の女性修道会」を開いたのもこの場所です。アッシジの城壁の内部とは異なり、とても静かなこの場所。のんびり過ごすのに最適です。
教会へは、北からアクセスし、オリーブの木に囲まれた小道を通って行くと良いでしょう。近づくに連れ、女子修道院と協会のファサードが見えてきます。アッシジの城壁の内側に立つフランシスコ会の建物が豪華なのに対して、サン ダミアーノ教会は、質素な生活に対する聖フランチェスコの思いを受けて、建築も簡素。
とても静かな教会内部。座席に腰掛けて、しばし瞑想にふけりましょう。身廊周辺の壁には 14 世紀のフレスコ画が描かれ、聖歌隊席のアプスには、聖ルフィヌスと聖ダミアヌスに囲まれた聖母子を描いた 13 世紀のフレスコ画があります。アプスにある十字架像は、聖フランチェスコに話しかけたという絵のレプリカ。本物は現在、サンタ キアラ聖堂に掲げられています。
修道院の建物を見て回りましょう。15 世紀に造られた歩廊、食堂、そして 1253 年に聖キアラが亡くなった寄宿舎などがあります。質素な設備の修道院。中世の時代にここで暮らしていた人たちの慎ましい生活が想像できます。周りにある庭園も見どころ。瞑想している聖フランチェスコを始め、銅像がいくつか立っています。
サン ダミアーノの修道院と教会は毎日開いていて、入場は無料。ただし、時間は季節によって異なります。また、昼食時は通常閉鎖されます。街の城壁からは 1.5 km。サンタ キアラ聖堂の東側にある街の門からは歩いて 15 分ほどです。アッシジの中心部からはタクシーが便利でしょう。