超広域型商店街である錦市場には、魚や京野菜などの生鮮食材のほか、乾物、漬物、惣菜など加工食品を商う老舗や専門店が数多く集まっています。京都独特の食材はもちろん、京料理に必要な料理道具もほぼすべてここで揃うのが、錦市場の誇り。雅やかで上品、静謐で厳かな雰囲気の神社仏閣とは対照的に、まさに地元の人々の生活と密着した活気あふれる観光名所として、普段から地元客だけでなく観光客や修学旅行生で溢れています。
ここで食材を仕入れる旅亭や旅館も多く、京都名物の琵琶湖産の鮮魚や伝統野菜とも呼ばれる京野菜、京漬物から乾物まで、京料理の食材はほとんどなんでもここで揃います。京都の目抜き通り四条通の一本北の錦小路通に位置し、商店街振興組合に所属する店は約 130 店舗あまり。スーパーなどとは異なり、新鮮で品質の良い旬の食材を扱った専門店が多いことで地元民からも絶大な信頼を得ているのが、この錦市場です。マグロのヅケ串など、ここ以外ではあまり見かけない食材も多く、試食品を出している店舗も少なくないことから、食べ歩き天国としても人気。その場で飲食を楽しめる茶房やカウンターも出店しています。なかでも、豆乳ソフトクリームや豆乳ドーナツがオススメ !
錦市場の歴史は今から遡ること 400 年、江戸時代頭に江戸幕府によって魚問屋の称号を与えられ、魚市場として栄えたことから始まりました。現在のように店舗数 130 以上に栄え、魚以外数多くの食材を扱うようになったのは、昭和に入り京都中央卸市場が出来てからのこと。今日の錦市場は、東西 390 メートルに及ぶ距離を赤緑黄の色鮮やかなアーケードが覆い尽くす、超広域型商店街として栄えています。営業時間は、各店舗によるものの、だいたい朝から夕方までが目安。水曜日と日曜日に休業する店舗が多いと言われています。
錦市場は京都の北東、京都市中京区のほぼ中央に位置しており、地下鉄烏丸線で京都駅から数分、「四条駅」のすぐ傍。賀茂川にも近く、四条通に並行している錦小路通のうち「寺町通 - 高倉通」間にあります。