シンガポール植物園内に設置されたナショナル オーキッド ガーデンは、新種開発や研究、保護で世界の最先端にある施設で、1995 年の開園以来、最も美しく希少なランをシンガポールの人々に展示してきました。品種数は 1,000 種、交配種 2,000 種、総計 60,000 株もの大コレクションなので、さっと見ても 1 時間 (じっくり見れば数時間) はかかります。
庭園は 4 つのゾーンに色分けされており、冬のゾーンは凛とした空気を感じさせる青花系や白花系、夏のゾーンはぬくもりを感じさせる赤やピンク系のランがまとめられています。ランはバリエーションに富み、種類によって色のほかにもサイズや形状が大きく異なり、環境への適応方法も多彩です。トーシューズに似た形状から「淑女のスリッパ」とも呼ばれるパフィオペディルム。「踊る淑女たち」の異名を持つオンシジュームはそれよりずっと小さな花を咲かせます。
ナショナル オーキッド ガーデンが特別なのは、この咲き競うランが見事なだけでなく、すばらしい教育プログラムを受けられるからです。 植物園のビジターセンターを訪ね、ワークショップかツアーへの参加を申し込んでください。オーキッド ガーデンを 1 時間半で案内するウォーキング ツアーでは、新種を生み出す異種交配のプロセスや植物の受粉の仕組み、苛酷な自然環境に耐え抜く方法などが学べます。
ナショナル オーキッド ガーデンは極めて湿度が高いので、見学時はそれなりの支度が必要です。水はぜひともご持参ください。敷地内の売店でも簡単な飲食物を販売しています。園外に出る前に、ランをテーマにした記念品がいろいろと用意されたギフト ショップに立ち寄るのもお忘れなく。
ナショナル オーキッド ガーデンはダウンタウンのシンガポール植物園内にあります。車、タクシー、バスのいずれでも簡単に行け、現地の有料駐車場か Tyersall 通りの公営駐車場を利用できます。植物園からラン園までは少し歩くだけで到着します。ナショナル オーキッド ガーデンの閉園日は祝日で、わずかながら入場料がかかります。