世界最大のバハマ美術コレクションを鑑賞して、バハマがはぐくんできた色とりどりの視覚文化に親しみましょう。ナショナル アート ギャラリー オブ バハマは、1860 年代の別荘を改築して設立され、2 階建ての美術館で地元の画家、写真家、彫塑作家の見事な作品を紹介しています。カリブ海地域の作品をナッソーに集めて開催している定期特別展のほか、併設図書館で地元の歴史に関する稀覯 (きこう) 書を閲覧できます。バハマの美術や文化に関心があるなら、この地で最も重要な美術館として広く認められているナショナル アート ギャラリーは必見です。
この美術館に近づいていくと、インパクトのある外観に目を奪われます。この建物は、もともとこの地域の司法長官が所有していた別荘で、幅を広く取り、美しい海の景色がよく見えるバルコニーや広い舞踏室を備えています。入り口までの階段を上っていくと、目に入る立派な内装は、ナッソー旧市街でも最上のコロニアル建築例とされています。
1 階を占める「ナショナル コレクション オブ バハミアン アート」(バハマ美術の国有コレクション) は、マックス・テイラー、アモス・ファーガソン、ブレント・マローンなど、バハマの高名なアーティストの作品を集めた印象深い展示です。常設展示室では、歩みを進めるたびに繊細な磁器作品、脳裏に焼き付く写真、思わず見とれる歴史的絵画作品が目に入ります。
2 階は諸外国のアート作品と特別展用スペースで占められています。白眉はウィンスロウ・ホーマーの息をのむような風景画。アメリカ人画家ホーマーは、1880 年代をこのバハマで過ごし、この地域の環境を一連の水彩画にして残しました。
ナショナル アート ギャラリー オブ バハマは、ダウンタウンの各所から徒歩圏内のナッソー旧市街にあります。付近の通りに無料駐車場があるほか、この一角を通るバスの便があります。美術館の休館日は月曜日と祝日、入場は有料です。