ヌダラゴージ自然公園のあるエリアは、中央オーストラリアのアレンテ族にイルウェンジェと呼ばれます。先住民の文化遺産が残っています。この聖地には 6,000 近くの岩絵があります。多くは過去 2,000 年間に彫られたものですが、中には 1 万年もさかのぼるものもあると考えられています。
この峡谷内の砂岩の洞窟と突出部は、アレンテ族の儀式や避難所にうってつけの場所であったため、石に数々の彫刻が施されました。砂漠の乾燥した大気により、何千年もの間損なわれることなく、当時のままの状態を維持しています。
公園内で見ることができる石の彫刻には 2 つの手法が用いられています。のみ用の石とハンマー用の石を使うのがペッキングという手法。とがった石を 1 つのみ使う手法はパウンディングと呼ばれます。彫刻について知られていることはほとんどありませんが、この 2 つの手法は使われた時期が異なると考えられています。彫刻では、たくさんの円と、頭飾りをかぶった人のように見える姿がいくつか描かれています。岩絵には、キャタピラー ドリーミング (イェペレニャ) の物語が多く描かれていると考えられています。
絵画、木炭、動物の遺骸や、アレンテ族の古代の文化材が敷地内で発見されており、現在も目にすることができます。
峡谷へ向かうトレイルを歩いて、この地域の歴史と文化に触れましょう。帰りの 1 時間のコース沿いには説明板が立っています。地層変動でずり上がった衝上断層など、この地域の素晴らしい景色を目に焼き付けましょう。
峡谷は野生生物の宝庫。バードウォッチングをするなら双眼鏡を持参して、オウム、カワセミ、セキセイインコ、ツグミ、ウィスラー、コマチスズメ、ミツスイを探しましょう。
ヌダラゴージ自然公園は東マクドネル山脈の中にあり、アリススプリングスから東へ 90 km の場所に位置しています。峡谷へはロス川沿いの道を進み、四輪駆動車でのみアクセス可能です。
ロス川の近くに宿泊施設があります。峡谷には、簡単なブッシュキャンプ場があります。トイレ設備は整っていますが、飲料水はありません。