30,000 点以上の収蔵数を誇るトレント ロヴェレート近現代美術館 (MART)。版画、彫刻、絵画などの作品が展示されています。この美術館を一通り見て回れば、イタリアの前衛芸術の流れがわかるはず。未来派の巨匠、フォルトゥナート デペーロの住居と工房だった別館も必見です。
目を引く本館は、マリオ ボッタとジュリオ アンドレオッリによる設計。鋼鉄とガラスでできた広々としたドームが特徴です。ドームの下は広場になっています。広場中央の噴水以外に余計な装飾がないため、空間がより広々と感じられるでしょう。ドームの天井は被写体としてもぴったり。丸いガラス部分と、鋼鉄の骨組みが作り出す三角形の部分が、美しい模様を描いています。
ガイドの説明を聞きながら、常設展を鑑賞。英語のオーディオ ガイドが用意されているので、作品の理解に役立てましょう。この美術館で主に扱っているのは、イタリアの近現代芸術。バッラ、デペーロ、デ キリコ、フォンタナ、モランディの他、アンディ ウォーホルの作品も収蔵しています。
広々としたライブラリーには、約 80,000 冊の本があります。書店にも、ダンス、舞台芸術、写真、建築などの芸術の専門書がそろっているので、興味のあるものを購入することができます。休憩するなら、併設のレストラン、ル アルティへ。
また、本館から南に 10 分ほど歩くと、デペーロ未来派芸術工房があります。未来派のアーティスト、フォルトゥナート デペーロが制作活動をしていた家です。ここでは、デザイン、応用美術、グラフィック広告などデペーロの作品が展示されています。
トレント ロヴェレート近現代美術館は、27 km 北にあるトレント県立美術館も運営。展示や建物の鑑賞以外にも、各種ワークショップやイベントに参加することができます。
トレント ロヴェレート近現代美術館は 3 館それぞれに入場料が必要です。開館日は火曜日から日曜日。朝から夕方まで入館できます。
アクセスは鉄道を利用して、ロヴェレート駅で下車。駅から北東に 15 分歩くと、美術館の特徴的な建物が見えてきます。美術館はジョルジョ ペルラスカ公園のそばにあります。周辺に停車するバスも利用可能です。車の場合は、美術館の地下駐車場が有料で利用できます。