緑豊かな木々が並び、花壇が散りばめられたトミスラフ広場。その奥に建つのはアート パビリオン。黄色一色のファサードが印象的です。地下のショッピング モールが隣接し、向かいには賑わいを見せるターミナル駅という立地のため、この広場には常に人々が行き交います。ベンチに腰を下ろし、広場で過ごすザグレブの人々を眺めてみましょう。
当初、この広場にはフランツ ヨーゼフ 1 世にちなんだ名が付けられました。その後、オーストリア ハンガリー帝国の滅亡に伴い、トミスラフ王の名をとって現在のトミスラフ広場となりました。トミスラフ王は、ダルマチアとパンノニアの統一に貢献し、クロアチア人の国家であるクロアチア王国を建てたことで知られています。初代クロアチア王の名誉を称え、広場にこの荘厳な銅像が建てられたのは 1947 年のこと。巨大な柱の上に佇む馬に乗った王の姿からは、威厳が漂います。広場の南端に立つ像の前まで足を運び、時間をかけてじっくりと眺めてみましょう。
北端に建つ建造物はアート パビリオン。古典派の建築にアールヌーボー様式を取り入れた、壮麗なファサードが際立ちます。晴れた暖かな日には、芝生に横になって日光浴を楽しんだり、くつろいだりする地元の人々の姿がちらほら。中央の噴水の近くにあるベンチで一休みしたら、小道を散策してみましょう。美しく手入れされた花壇が並び、色鮮やかな花々で彩られています。
冬にはアイス スケート場が設置され、樹木はイルミネーションで飾られます。華やかな雰囲気に包まれた広場には、幻想的なひとときが流れます。スケートを楽しむ人々に混ざって、1 年に 1 度の特別な季節を満喫しましょう。トミスラフ広場は公共施設のため、いつでもご利用いただけます。時間が許せば、暗くなってからも足を運んでみてください。アート パビリオンのきらびやかなファサードが光に照らされ、広場の北側は黄金色に輝きます。
ザグレブには U 字型の緑地が横たわり、ダウンタウンのドニィ グラードを囲むように広がります。トミスラフ広場はその一部で、他にも広場の北や西には公園や公共スペースがあります。散歩がてら、立ち寄ってみましょう。トミスラフ広場は、ザグレブの中心部にあるドニィ グラード地区に位置し、鉄道のターミナル駅からすぐです。