ニイ カールスベルグ グリプトテク美術館は、貴重な歴史的建造物の中に、裕福なデンマーク人男性によって所有されていた個人コレクションを展示する、すばらしい博物館です。展示品の中には 8000 年以上の歴史を持つ非常に優れたものもあり、アート ファンならずとも、一度は訪れるべき場所です。
コレクションの元所有者であるカール・ヤコブセンは、ビール醸造会社、カールスバーグ社の創設者の息子だったため、優れたヨーロッパの絵画や古代の遺物を収集する術を持っていました。のちにデンマーク最大級となる、古代美術、彫像、フランス絵画のコレクションを始めたヤコブセンは、やがて自宅に収まりきらなくなると、気前よく国に寄贈したのです。コレクションの収蔵場所として、もともと要塞として使われていた建物が選ばれました。
この美術館を訪れるほとんどの人のお目当ては、古代美術品です。北欧有数の規模といわれるこのコレクションは、古いもので紀元前 6500 年にさかのぼります。無料のガイド ツアーでは、この非常に古い美術品の裏に隠された秘話を知ることができるので、ぜひご参加ください。ヤコブセンの記念すべきコレクション第一号の、彫刻がほどこされた白大理石の棺をはじめとする、古代エジプトの巨大な彫像がいくつも並ぶ部屋を、ゆっくりと歩きましょう。
大理石の像や陶器を含むギリシャ、ローマおよびエトルリアのコレクションは、地中海沿岸地域以外では最大を誇ります。館内で一番古い作品を擁する近東のコレクションも必見です。古代遺物を通して、レバントやメソポタミアの文化に触れることのできる、すばらしいコレクションです。
ヤコブセンは古代だけでなく、現代ヨーロッパ アートにも同じくらい興味を持っていました。ヨーロッパ大陸全土から集められた、膨大なコレクションをご堪能ください。特にフランスの絵画や彫像が中心に集められています。フランス コレクションの最大の目玉は、巨匠エドゥアール・マネとエドガー・ドガの作品です。ぜひお見逃しなく。もう 1 つ忘れずに見ておきたいのは、オーギュスト・ロダンの豊富なコレクションです。世界的に有名なロダンの彫刻が多数展示されています。
ニイ カールスベルグ グリプトテク美術館は、街の中心地から徒歩または自転車で数分の場所にあり、チボリ公園の隣です。最寄りの公共の交通機関が集まる場所は、コペンハーゲン中央駅です。有料の路上駐車スペースもあります。美術館の休館日は毎週月曜日と主要な祝日。入場料がかかります。