シエンフエーゴスの市民の善意によって建設されたプリシマ コンセプシオン大聖堂。1846 年、ホセ マルティ公園の東側に立つ小さな教会だったこの建物に、拡張工事が必要になりました。この地方の当時の首長は、資金調達のために、教会を支援する女性たちを集めました。女性たちの発想力と努力はすばらしいものでした。コンサートやダンス、家族が集まるイベント、芝居の会の他、時には手っ取り早く建設資金を集めるために闘鶏まで開催しました。
その結果、1850 年までに、高い祭壇とスパニッシュ様式の無原罪の聖母マリア像が設置されました。聖母マリアはシエンフエーゴスの守護聖人です。最初の鐘楼が建設されたのもこの頃。現在見られる 2 つの鐘楼は、高さが違うことがわかるでしょう。1866 年に拡張工事が始まったものの、街の人々は最初に作られた小さな鐘楼を取り壊すことを惜しみました。そこで、小さな鐘楼を壊さずに、より高い鐘楼を新たに付け加えたのです。
教会の拡張にあたっては、街の名士たちも貢献しました。ホセ マルティ公園に面するところに、自分の名前を冠した劇場を建てたトーマス テリー。鐘と教会最初のオルガンを寄付しました。その他の資産家も、祭壇や扉、床の大理石などの装飾品を寄付しました。中でも、ペドロ エドゥアルド ドルティコス作の、十二使徒を描いた 12 枚のパリ風ステンド グラスは圧巻。内部は、芸術家や商人によって用意された、戸棚やろうそく、リネン類、銀器類、壺、刺繍、絵画などで美しく飾られています。
プリシマ コンセプシオン大聖堂では、平日の早朝にスペイン式のミサが行われています。教会には毎朝誰でも入ることができます。入場料は無料です。シエンフエーゴスの歴史に重要な役割を果たしてきたプリシマ コンセプシオン大聖堂。中に入れば、静ひつな雰囲気を楽しみながら、街の団結感を感じ取ることができるでしょう。教会の周辺の建物も見どころ。ホセ マルティ公園周辺は、ユネスコの世界遺産に登録されている地区です。