ザンクト ガレン修道院付属図書館は、一般に貸し出しも行っている公立図書館ですが、世界屈指の美しさと歴史の長さを誇ります。約 170,000 冊の文献や典礼書を蔵書しており、その多くが中世の修道士によって書かれたものです。ザンクト ガレン修道院付属図書館を訪れたら、膨大な数の蔵書をじっくりと見てみましょう。また、華麗なバロック ロココ様式の内装や天井のフレスコ画にも圧倒されます。
この図書館の起源は 8 世紀にさかのぼり、現在はユネスコ世界遺産に認定されているザンクト ガレン修道院の一部として建造されました。蔵書の増加に伴って、1700 年代中頃に現在の場所に移転しました。磨き上げられた木製の本棚は、智天使や柱頭付きの円柱で装飾され、化粧しっくい細工が施されています。曲線を描くバルコニーに魅せられたら、最古の教会評議会を描いた精巧なフレスコ画にも注目です。
図書館の閲覧室では、写本の膨大なコレクションを一目見てみましょう。学者たちがこれらの写本を使って、中世から 19 世紀初頭にかけての修道院の生活を研究しています。8 世紀の財産の権利書や、修道院の原型となる建築設計図など、修道院の重要な文化財物も保有しています。ラトペルトやトゥオティロといった詩人の作品もあります。
また、神学の本や、ラテン語の古典、ドイツ語版の聖書など、1400 年代の活字印刷物であるインキュナブラも保有しています。シェペネーゼと呼ばれる、2700 年前のエジプトのミイラもお見逃しなく。
この図書館と修道院群は、ザンクト ガレンの中心街にあり、電車のザンクト ガレン駅からは徒歩 10 分足らずです。修道院では、堂々たるザンクト ガレン大聖堂を見学し、庭園もぜひ散策しましょう。ザンクト ガレン織物博物館とザンクト ガレン美術館も、歩いてすぐの距離です。
ザンクト ガレン修道院付属図書館は毎日開館しており、入場は有料です。図書館をはじめ修道院の各エリアの情報を知ることができる有料のオーディオガイドもあります。詳細については修道院の公式ウェブサイトをご確認ください。