サルヴァドール大聖堂は、イエズス会派の特徴が残るすばらしい建造物。大司教座としての起源は、1600 年代半ば頃に遡ります。元々この地には、イエズス会の聖職者が 16 世紀に建てた大聖堂がありました。外観に見られる建築上の技巧や内部の芸術品や装飾は、当時の姿をそのまま留めており、今見てもすばらしいものです。
ファサードは、当時ポルトガルで流行していたマニエリスム様式。石灰岩が使われています。3 つある扉の上部に設けられたくぼみに、彫像が設置されていることに気付くでしょう。これらはそれぞれ、イグナディウス デ ロヨラ、フランシスコ ザビエル、フランシルコ ボルハという 3 人のイエズス会の聖人を象ったものです。さらに上を見上げると、一番上の両側に鐘楼がそびえています。
内部は長方形状の教会。身廊が 1 本と複数の礼拝堂という伝統的なレイアウトです。バロック様式、マニエリスム様式、ルネサンス様式まで多彩な様式の 13 の礼拝堂をじっくりと見てみましょう。主礼拝堂には、金箔張りの絢爛豪華な柱が 18 本並んでいます。ブラジルの民間信仰であるカンドンブレのシンボルや、救世主キリストの巨大な偶像にも要注目。
聖具室は、優美に彩色されたドーム型の屋根とアーチ型の通路が特徴。ここでは、16 世紀の調度品や、再建前の教会にあった品々を復元したものを見ることができます。
サルヴァドール大聖堂が建っているのは、ジェズス広場の北側。ここはサルヴァドールの歴史地区の中心部にある見どころ満載の広場です。周辺に並ぶ植民地時代の大邸宅や、職人の店、カポエイラを披露する人たちを眺めて楽しみましょう。他にも、サン ペドロ ドス クレリゴス教会やサン ドミンゴス グスマン教会などもこの広場の周辺に建っています。徒歩 5 分圏内には、壮麗なサン フランシスコ教会やサルヴァドール修道院もあります。
サルヴァドール大聖堂は年中無休。入場は有料です。日曜の朝には、バロッコ ナ バイーアという団体がバロックの室内楽コンサートを開いています。イースターの時期に訪れて、盛大なお祝いに参加するのもおすすめです。