知る人ぞ知る、イタリアのコーヒーエチケット
世界を旅すると、各国それぞれに「ご自慢」の食べ物や飲み物、また食生活や習慣があることに気がつきます。
イタリアを代表する食べ物と言えば、やはりピザやパスタ。では、イタリアを代表する飲み物とは一体何でしょうか?そう、コーヒーですよね。イタリアでは、「コーヒーを飲む」ということは、ただ喉が渇いたから飲むという行為や眠気覚まし以上の意味があり、日々の生活の一部となっています。また、この「コーヒータイム」は、家族や友達との絆を深め、空間を共にするという重要なひと時でもあるのです。
コーヒー愛好家の私は、先月初めてイタリアを訪れた際、思う存分本場のコーヒーショップに行けることを大変楽しみにしていました。そして、イタリアのコーヒーのエチケットやマナーが想像以上に深いということを学びました。
そこで今回は、知る人ぞ知る、イタリア人のライフスタイルの大きな部分を占める、コーヒーの文化をご紹介します。
コーヒーショップは「バール(BAR)」と呼ばれる
ローマ市内を歩いていると目に付くのが「バール(BAR)」と書かれた看板。一件、お酒が飲める居酒屋なのかと思ってしまいますが、実はこの「BAR」とは、コーヒーショップのことなのです。コーヒーのみを販売するコーヒー専門店と、ベーカリーやケーキ、サンドイッチなどの軽食も販売するカフェのようなお店と分かれています。
スターバックス・コーヒーのようなチェーン店がない
ローマ市内にはスターバックスのお店が一軒もありません。よーく観察してみると、その他のチェーンのコーヒーショップも見当たりません。やはりコーヒーにこだわりを持つ国だけあり、個人で経営されているオリジナルのバールが多いようです。
コーヒーとはエスプレッソのことを意味する
一般的に日本やアメリカでは、「コーヒー」と聞くと、アメリカンコーヒーやドリップコーヒーのような、大き目のカップにたっぷりと入った茶色の水っぽい飲み物を想像しますよね。しかし、コーヒーに敏感なイタリアンは、アメリカンコーヒーのような「水と混ざったような薄い飲み物」は飲まないそうです。
そのため、イタリアでは、「コーヒー」を注文すると、代わりに「エスプレッソ」が出てきます。
朝はカプチーノ、11時以降はエスプレッソ
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それでは、イタリア人が四六時中「エスプレッソ」ばかり飲んでいるのかというと、そうで はなさそうです。
朝はエスプレッソではなくカプチーノを飲む人が多く、午前11時以降はカプチーノからエスプレッソに代わるのです。午前 11時を過ぎると、カフェラテやカプチーノなど、ミルクが入った飲み物は一切飲まれません。
私はエスプレッソが飲めないので、食事の後によくカフェラテをオーダーしたのですが、その度にちょっと変な目で見られ、イタリア人の友人がバリスタに「彼女は観光客だから(こんな時間帯にカフェラテを注文するんだよ)」と言い訳をしてくれていました。
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ディナーのシメもエスプレッソ
イタリア人はどれだけコーヒーを飲んでも夜眠ることができるのでしょうか…ディナーを食べた後のシメも、もちろんエスプレッソです。
小さい「バール」では立ち飲み
やはりエスプレッソを注文するお客さんが圧倒的に多いためか、小さいバールは、立って飲むスタイルのところがほとんどです。こうしたバールには、ゆっくり座ってコーヒーが飲めるようなテーブル席や椅子さえも用意されていない場合があります。
また、エスプレッソの苦みが口に残るため、エスプレッソを注文すると、ほとんどのお店でショットグラスサイズの炭酸水(スパークリングウォーター)を一緒に出してくれます。
「ながら飲み」はしない
エスプレッソが数口でささっと飲めてしまうためもあり、歩きながら、また運転しながらコーヒーを飲んでいる人の姿はあまり見かけません。レストランでお食事の後にエスプレッソを注文した場合は、飲み切ってしまってから、友達や家族とお喋りをしながらゆっくりとくつろいでいるようです。
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