大自然の絶景温泉に癒やされたい! イタリアのテルメでゆったりとした休日を
海外旅行に出かける目的は人それぞれですが、日常を離れて体と心をリラックスさせるのも旅の役割のひとつといえるでしょう。もしあなたが、ゆったりとした休日をイタリアで過ごすのなら、街の喧騒を離れて大自然の中にある温泉へ出かけてみてはいかがでしょうか。
地中海の国イタリアは、実は温泉大国だった
「イタリアで温泉」一見すると何のつながりもないように感じるため、不思議に思う人も多いかもしれません。しかし、実はイタリアは火山が多い国。紀元1世紀に火砕流でポンペイ市を埋没させたヴェスヴィオ山や、ここ数年火山活動を続けているエトナ山などはその代表的なものと言えます。こうした背景もあり、イタリアは国内のいたるところから温泉の湧き出る国なのです。
過去には歴代の皇帝やローマ法王などが利用したといわれる温泉地もあり、歴史的に見てもイタリア人にとって温泉は身近なもの。現在はスパリゾートとして整備されている場所も多く、日々の疲れを癒やしに訪れる人も少なくありません。
スパリゾートに癒やされたい!おすすめの温泉は?
イタリアにはいくつかの有名な温泉地がありますが、中でも有名な温泉地をいくつかご紹介しましょう。
テルメ・ディ・モンテカティーニ
中部のトスカーナ州はイタリアの中でも温泉が多い地域ですが、その中でも有名なのが「テルメ・ディ・モンテカティーニ」です。もともとは王族や貴族たちの湯治場として発展してきた歴史があり、現在は温泉療養や美容トリートメントができる総合的なスパリゾートとして整備されています。
イタリアでは温泉はリラックスするためだけでなく医療目的で利用する人も多く、この「テルメ・ディ・モンテカティーニ」も希望に応じて医師の簡単な診察や本格的なマッサージを受けられるのが特徴。また、この温泉は入浴するだけでなく水を飲むことで体の内側から健康にする効果もあることで知られています。入浴してリラックスするだけでなく、身体の内外から健康になれる温泉、ぜひ試してみてください。
テルメ・ディ・モンテカティーニ(Terme di Montecatini)
住所:Viale Verdi 41, Montecatini Terme(インフォメーションポイント)
アクセス:フィレンツェS.M.N駅よりヴィアレッジョ(Viareggio)行きの普通電車に乗り約50分、モンテカティーニ・チェントロ駅(Montecatini Centro)下車、徒歩10分
営業時間:月〜金曜8:00〜13:00、15:00〜18:00、土曜祝日9:00〜13:00(日曜休業)
※上記の営業時間はインフォメーションポイントのもの、9カ所ある温泉はそれぞれ曜日によって営業時間が異なるため、到着後にインフォメーションポイントで確認をおすすめします。
電話番号:(+39) 0572-7781
入浴料:大人13ユーロ、小人(3〜12歳)6.50ユーロ(0〜2歳は無料/いずれも60分)
※温泉療養や美容トリートメントなどが別料金にて利用可能
URL:http://www.termemontecatini.it/
テルメ・ディ・パーピ
ラツィオ州北部の温泉地ヴィテルボの郊外にある施設。イタリア語でローマ法王のことを「パーパ」といいますが、温泉の名前でもある「パーピ」はその複数形。つまり「テルメ・デイ・パーピ」とは歴代のローマ法王たちが利用していた歴史を持つ、由緒正しい温泉なのです。
温泉は2000平米もある巨大なプールになっており日本とは大きく趣が異なることに驚かされますが、水面から漂う硫黄の匂いはまぎれもなく温泉のそれ。場所によって水温に差があるため、入浴する人は自分に心地の良い温度の場所を探し、泳いだりプカプカ浮かんだりと思い思いの時間を過ごしています。
テルメ・ディ・パーピ(Terme di Papi)
住所:Str. Bagni 12, Viterbo
アクセス:ローマ・ティブルティーナ駅(Roma Tiburtina)よりヴィテルボ・ポルタフィレンツェ(Viterbo Porta Firenze)行きの普通電車に乗り約2時間、ヴィテルボ・ポルタロマーナ(Viterbo Porta Romana)駅下車、バス約10分。またはローマのジョージ・ワシントン通りより毎日シャトルバスが運行(1日1便9:00出発、往復8ユーロ)
営業時間:水〜月曜9:00〜19:00(火曜休業、土曜のみ21:00〜25:00も営業)
電話番号:(+39) 0761-3501
入浴料:大人12ユーロ(日祝日と祝日前は18ユーロ、土曜夜は20ユーロ)、小人(2〜12歳)8ユーロ
※泥浴マッサージやエステなどが別料金にて利用可能
URL:https://www.termedeipapi.it/
テルメ・ディ・サトゥルニア
イタリアには数多くの温泉がありますが、中でもユニークでフォトジェニックといえばこのテルメ・ディ・サトゥルニア。フィレンツェを州都とするトスカーナ州の山中に位置しており、写真の通り大自然のなかの絶景温泉といった趣。すぐ上にはこんこんと湧き出つづける温泉の滝(!)があり、段々畑のように重なった湯船に注ぎ込んでいます。
自然の中にある天然温泉ということもあり、入浴料などは一切無料。ただ、脱衣所もないため着替えは車の中で済ませるか、大きなバスタオルをご持参ください。周囲にはいくつかホテルがあるため、宿泊も可能です。
テルメ・ディ・サトゥルニア(Terme di Saturnia)
住所:Via della Follonata, Saturnia, Manciano
アクセス:フィレンツェから高速道路SS67、SS223経由で約2時間30分、もしくはローマから高速道路E80、SP105経由で約2時間10分(公共交通機関はアクセスが悪いのでレンタカーもしくはツアーの利用をおすすめします)
営業時間:24時間利用可能
電話番号:なし
入浴料:無料
URL:なし
イタリアの温泉は風呂ではなくビーチ! 覚えておきたいマナーとは?
これまで「温泉」という言葉を使って紹介してきましたが、イタリアの温泉は日本とは大きく感覚が異なることも。利用前に覚えておきたい知識やマナーを紹介します。
イタリアの温泉は混浴が基本
これまで紹介してきた温泉の画像を見てなんとなくお気づきかと思いますが、イタリアの温泉は日本のように男女ごとにスペースが別れておらず、混浴が基本です。水着を忘れてしまうと入浴できなくなってしまうので、忘れずに持参するようにしましょう。
体は洗わない
こちらも改めて書く必要はないかもしれませんが……念のため。イタリアの温泉では石鹸を使って体を洗うことはなく、お湯に浸かったあとは水気を拭き取るだけです。そのため、入浴というよりはビーチのようなものと考えると分かりやすいかもしれません。中には本を持ってゆったりと入る人もいるなど、みんなリラックスしてのんびりと温泉を楽しんでいます。
野外温泉は着替える場所がないことも多い
イタリアにはこの記事で紹介した「テルメ・ディ・サトゥルニア」のように、大自然の中にある天然温泉が数多くあります。それらの多くは入浴料が設定されているわけではなく「勝手に入る」形式のため、脱衣所や貴重品を預けておけるスペースもないことに注意する必要があります。着替えは車の中で済ませるか、大きめのバスタオルを持参するようにしましょう。また売店が近くにないことも多いので、水などの飲み物も必須です。
心身ともに癒やされる、イタリアの温泉地へ行こう
イタリアで温泉と聞くと意外に思うかも知れませんが、ローマ法王や歴代の皇帝たちが保養地として使用していた場所も多く、豪華絢爛な大理石の建物の中で楽しむ温泉は、日本とはまた異なった趣があります。また、入浴だけでなくマッサージやエステなどスパリゾートとして楽しめるのも大きな特徴です。大自然の中で心身ともに癒やされに、イタリアの温泉地を訪れてみてはいかがでしょうか。
[button style=’blue’ url=’https://www.expedia.co.jp/Rome.d179899.Travel’ icon=’entypo-info-circled’ fullwidth=’true’]ローマ旅行・ツアーを検索[/button][button style=’blue’ url=’https://www.expedia.co.jp/Florence.d179893.Travel’ icon=’entypo-info-circled’ fullwidth=’true’]フィレンツェの旅行・ツアーを検索[/button]
イタリアに関するその他の記事
北イタリアのミラノといえば、ファッションとデザインの街。イタリアの他都市と比べると洗練された雰囲気があり、通りを歩く人の装いがどこかおしゃれに見えるのも気のせいではないはず。せっかくミラノを旅行するなら、そんな最先端のモードの雰囲気を楽しんでみてはいかがでしょうか。
イタリアといえば、まず頭に浮かぶのはミラノやベネチア、フィレンツェ、ローマといった世界を代表する観光都市。これらの都市はもちろん素晴らしいのですが、イタリアの魅力はそれだけではありません。イタリアにはヨーロッパ屈指のリゾートエリアが点在しているんです。都市観光に1~2日をプラスして、ヨーロッパスタイルの優雅なリゾートバカンスを堪能してみてはいかがでしょう?
ミラノは、イタリア旅行の際に空の玄関口となる街。そのため日本はもちろん、世界中から多くの観光客が集まります。ただ、ミラノはローマやフィレンツェなどとは少し雰囲気が異なるため、どこを観光すればいいか迷う人も多いようです。 今回はそんな人に向けて、ミラノの定番スポットを1日で回るコースをご紹介しましょう。イタリア旅行を計画する際の参考にしてみてください。
誰もが訪れる定番の都市ではなく、少し足を伸ばして観光地ではないイタリアの空気を感じたい。そんな人には、トスカーナ州中部にあるシエナがおすすめです。 ローマやヴェネチアなどのような超有名都市ではありませんが、そのぶん観光客の姿が少なく落ち着いていて、イタリア本来の雰囲気を感じられる街です。今回はこのシエナの見どころやグルメ情報、楽しみ方などをまとめました。
トスカーナの古都シエナからローカルバスに乗って1時間とちょっと。丘陵地帯を抜けた先にはピエンツァという小さな街があります。日本での知名度はまだまだですが、世界遺産にも登録されているオルチャ渓谷の絶景に包まれ、さらにローマ法王ゆかりの地でもあることから多くの人が訪れる場所です。 大都会の喧騒をはなれ、トスカーナの田舎で一味違ったイタリアの空気を感じてみたい。ピエンツァはそんな方にぜひおすすめしたい街です。その楽しみ方や見どころなどをまとめてお伝えしましょう。