初心者でも大丈夫!ミラノ・スカラ座でオペラを楽しむ方法
イタリアにおける「オペラの殿堂」ともよばれるスカラ座。オペラファンにとってはそこで観劇すること自体が一大イベントといわれるほどで、世界中のファンが憧れる劇場でもあります。
もちろん、旅行気分でちょっと見てみたい、なんて動機で立ち入ることもできますが、かつては富裕層の社交場でもあった場所だけに、服装やマナーにはちょっと注意が必要です。ここでは、初心者でも気兼ねなくオペラを楽しむために、知っておきたいことをまとめました。
まずはチケットを確保!当日でも間に合う?
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一般的なのはオンラインで予約する方法
スカラ座のチケットを確保する方法はいくつかありますが、最も一般的なのはスカラ座のウェブサイトで予約する方法です。チケット代金の20%を手数料として取られてしまうものの、最も確実な方法だといえます。公演初日の2か月前から予約でき、公演の15営業日前までに予約したチケットは自宅へ郵送、それ以降は、ドゥオモ広場の地下とスカラ座左奥にあるチケットオフィスで直接受け取ることができます。
また、チケットオフィスで直接予約したり、代理店を通して入手したりする方法もありますが、人気のある公演は発売から20~30分で完売してしまうケースもあるほど。確実に手に入れるためには早めの予約が必要です。
スカラ座(Teatro alla Scala)
公式サイト(英語):http://www.teatroallascala.org/
確保はちょっと大変だけど、当日券があることも
残念ながらチケットを確保できなかった場合は、当日券をねらう方法があります。当日買えるのは、かつて立ち見席ともいわれていた「ガレリア(Galleria:天井桟敷席)」で、ほとんどの場合は立たないと舞台が見えないような後方の席ですが、15ユーロほどでスカラ座の公演が見えるとあって非常に高い人気を誇っています。
スカラ座のチケットを当日に手に入れるのはちょっと大変です。
チケットを確保するには、まず、公演当日の13:00頃にスカラ座の脇にあるチケットオフィスに行き、先着順に配布される整理番号を受け取ります。その後、17:00頃に同じ場所で整理番号順によばれるので引換券を受け取ると、ようやくチケットを手に入れることができます。
引き渡しにはチケット代金(現金のみ)とパスポートなどの身分証明書が必要です。忘れずに準備しておきましょう。
※上記の時間は最も一般的なケースを記載しており、公演開始時間などにより変更される場合もあります。また、公演によってはガレリアの販売がないこともあるのでご注意ください。
周囲から浮かないために!知っておきたい服装のルール
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最近ではトップクラスの有名劇場にも、カジュアルな服装で訪れる人が少なくありません。ただし、イタリアの場合はヨーロッパのほかのオペラ劇場に比べて、ちょっとフォーマル寄りだということを覚えておきましょう。厳密なドレスコードがあるわけではありませんが、周囲から浮いて気まずい思いをしないためには、それなりの心構えが必要です。
アリーナ席(プラテア)ならしっかり正装
具体的にどの程度の服装を求められるかは座席によって異なります。最もフォーマルなのはプラテア(Platea)とよばれるアリーナ席で、蝶ネクタイやドレスなど正装の人も少なくありません。また、そうでない人もほとんどはスーツなどのセミフォーマル。それ以外での服装で訪れてしまうと、気まずい思いをするかもしれません。
ボックス席(パルコ)はジャケット着用が無難
パルコ(Palchi)とよばれるボックス席では、それほど服装にこだわる必要はありませんが、それでもジャケットと革靴くらいは用意しておいたほうがいいでしょう。ただし、同じボックス席でも1階の場合はプラテアと同じと考えたほうが無難です。
カジュアルもOK、天井桟敷席(ガレリア)
反対に、ガレリアの場合はあまりしっかりと正装してしまうと、周囲から浮くことになるかもしれません。ジャケット着用のセミフォーマルから、ジーンズにスニーカーという人までさまざまです。ただ、あまりカジュアルすぎると、気後れしてせっかくの舞台を楽しめないことも。劇場に敬意を表する意味でも、ジャケットくらいは着用することをおすすめします。
旅行者ならではのマナー違反に注意して
上演中のマナーはほかの劇場と変わりないため、それほど神経質になる必要はありません。上演中は静かにする、歌い終わるまで拍手はしないなど、どれも一般的なものばかりです。
ただ、中には次の都市へ移動するなど旅程の関係で、上演中に途中退席する人もいます。旅行者ならではの行動ですが、これはマナー違反と覚えておきましょう。上演中に退席できるのは、あくまで急病などやむを得ない場合のみです。多少観劇時間が短くなったとしても、幕間に退席することをおすすめします。
また、当然のことですが、スカラ座では写真撮影やビデオ撮影は禁止されています。マイペースなイタリア人の中には、なんと上演中にフラッシュをたいて舞台を撮影する人もいますが、もちろん重大なマナー違反です。「イタリア人がやっているから……」と軽い気持ちで撮影すると、後で厳しく注意されることになるので覚えておきましょう。
席は自分の気分に合わせて選ぼう
スカラ座でオペラ観劇を楽しむポイントは、自分がオペラを見る際の気分に合った席や服装を選ぶこと。
ドレスアップを楽しみ、真剣にオペラを観劇したいならプラテアをおすすめしますが、観光気分でふらっと訪れるなら、あえてガレリアを選ぶのもひとつの方法です。
今回ご紹介した内容を参考に、ぜひ、スカラ座を訪れてみてください!
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