インド最小の州ながら、多様な魅力に満ちた地として、その名をはせるゴア。3 万年もの昔に描かれた岩絵や 5 世紀と変わらぬ姿を誇る寺院が残り、滝や森林などの素晴らしい自然にも恵まれ、川下りも楽しめます。野生生物保護区もあれば、数知れないビーチでゆったりリラックスすることもできます。
砂浜に建つバンガローに宿泊すれば、ハンモックでのんびり過ごし、輝く太陽を満喫できます。夜は、満天の星が朝焼けに代わるまで続く、ゴア名物の野外パーティーに出掛けてみてはいかがでしょう。ゴアの海辺にはバンガローが数多く並んでいますが、一部は設備がきわめて限られているため、事前確認をお勧めします。
アランボール ビーチではゴア随一と言われる絶景に見とれ、水曜日には終日アンジュナ ビーチの活気に包まれて過ごしてみてはいかがでしょう。カラチャ ビーチの海岸近くにある淡水のラグーンも外せません。風光明媚なヴァガトール ビーチからは、なだらかなカーブを描いて海に突き出す岬の上にチャポラ要塞を臨めます。ベナウリム ビーチは、人ごみを避け、静かに過ごせる穴場で、イルカ見物のツアーも出ています。
ゴア州の美しい自然を心ゆくまで味わうなら、今も多彩な野生動物の生息地として有名な西ガーツ山脈にある国立公園がおすすめ。バグワン マハバー サンクチュアリでは、いくつもの寺院がジャングルに埋もれるようにして建っており、ベンガルトラ、クロヒョウ、ヒョウ、ホエジカ、マカクザルを見かける楽しみもあります。ボンドラ野生生物保護区では、動物園が怪我をしたクロヒョウやクマを受け入れているため、リハビリ中の動物を間近から見たり、鹿園のサファリ ツアーに参加したり、象の背中に乗ったりすることができます。
豊かな自然が守られてきたゴアでは、歴史も大切に伝えられてきました。5 世紀に建立されたブラフマー神殿、建築様式にポルトガルの影響が見られるシャンタドゥラガ寺院、2 世紀にわたってポルトガル領インドの首都が置かれ、ユネスコの世界遺産に登録されたオールド ゴアは、ぜひ訪れたい場所です。ゴア南部には、さまざまな人物や動物を描いた有史以前の岩絵があり、この地で人々が連綿と紡いできた歴史の長さを実感します。
ゴア観光は、ゴアのダボリム空港までは空路、その先はレンタカーでの周遊が便利です。ゴアを訪れる観光客はたいてい 10 ~ 1 月を選びますが、緑が滴るような美しい田園風景は、モンスーンが吹く 6 ~ 9 月が見ごろです。