グルメ好き、ワイン通、歴史愛好家にとってまさにパラダイスのこのプランテーションは、南部の魅力と奴隷階級制度の歴史の縮図です。

緑豊かなベルミード地区にあり、同エリアを代表する見所となっているプランテーション。かつて全米で最も繁栄した農園のひとつで、競馬用のサラブレッドの飼育場も運営されていたベルミードは、現在は博物館、レストラン、ワイナリーとして毎日公開されています。大邸宅の本棟と別棟の雄大さは、入り口の石の橋を渡った瞬間から目に飛び込んできます。1807 年、リッチランドクリーク近隣に 101 ヘクタール (250 エーカー) の土地を購入したジョンギレスハーディングがプランテーション経営を思いついたのが始まり。1820 年にフェデラル様式で建設された当時の邸宅は、数十年を経てグリークリバイバル様式へと改装され、今に至ります。邸宅に近づいたら、玄関口の巨大な円柱に残る銃弾の跡を探してみてください。敷地内の真正面で行われた南北戦争の歴史を物語っています。内部では、涼しい廊下や部屋を散策し、長年にわたって子孫により伝えられてきたハーディング一族の遺産を見学しましょう。テネシーの工芸品として名高いアンティーク家具や、当時の優秀な画家たちによって描かれた、プランテーション随一のサラブレッド数頭の絵画コレクションなどは一見の価値があります。経営がピークを迎えた時期には、2,000 ヘクタール (5,000 エーカー) を超える敷地にまで広がったというこの大農園。現在は 12 ヘクタール (30 エーカー) の規模ですが、見所が多々あり、散策しやすい快適な靴で訪問するのが得策です。本棟のほかにも、酪農場、馬小屋、馬車置き場、陵墓、当時のままの丸太小屋などを見学できます。歴史や風習をより詳しく知りたいなら、当時の衣装に扮した知識豊富なガイドが毎日行っているツアーに参加することもできます。南部料理に特化した有名レストラン、ハーディングハウス (Harding House) での食事もおすすめ。このレストランと周辺の緑地は、ナッシュビルの結婚式場として大人気です。ワイン好きなら、プランテーション内のワイナリーが必見。ワインボトルには、プランテーションで馬の飼育が行われていた歴史へのオマージュとして、馬をモチーフにしたラベルが付いています。ギフトショップでは上質な工芸品が販売され、月ごとに展覧会も行われます。ナッシュビルから 10 km (6 マイル) 西に位置するこのプランテーションは、テネシーアンテベラムトレイル沿いにあります。駐車場は無料です。