ネオン洗礼堂があるのはラヴェンナの街の中心部。魅力的な建物には興味深い歴史があります。八角形の建物は 5 世紀のもの。天井を彩るビザンティン様式のモザイク画が有名な洗礼堂は、ラヴェンナのユネスコ世界遺産の 1 つでもあります。モザイク画は天井のドーム部分に集中しています。作品に込められた意味に思いを巡らせながら、じっくりと鑑賞しましょう。
ネオン洗礼堂の建物は紀元前 400 年頃、ローマの浴場として造られた後に改装され、ラヴェンナの正教会の一部になりました。大聖堂はもうありませんが、洗礼堂は宗教的にも文化的にも重要な場所として、今もその姿をとどめています。通りから洗礼堂を眺めると建物が沈み込んでいるように見えます。これは長い年月を経て地形が変化し、通り側の土地が 3 m ほど隆起したためです。
八角形の建物に入りタイル張りのドームを見上げると、中央には「キリストの洗礼」の描写。その外側の大きな円には「十二使徒」が配置されています。さらに外側の円は 8 つに区切られ、誰もいない玉座や庭など不思議な絵が描かれています。深い青色やきらめく金色、様々な色が使われたモザイク画は、完成したばかりのような鮮やかさです。
天井から目を移すと、金色のアーチ、聖書に出てくる人物を描いたしっくいのレリーフ、壁に埋め込まれた大理石など室内全体が見事な装飾で彩られています。ビザンティン様式の祭壇や、12 世紀のものと伝わる八角形の洗礼盤も見逃せません。
ネオン洗礼堂はラヴェンナ中央部のドゥオモ広場にあり、街の中心部から歩いて行くことができます。ドゥオモ広場にはバス停もあり、アクセスしやすい便利な場所です。ネオン洗礼堂は、クリスマスと元旦を除いて毎日開いています。入場料が必要ですが、ラヴェンナの他の宗教施設にも入場できる共通チケットを購入するのがおすすめです。