那覇市立壺屋焼物博物館は壺屋焼きを中心とする沖縄地方の陶芸品を展示する興味深い博物館です。3 つのフロアには、沖縄の焼き物や工芸品が時系列的に展示されています。6 言語による音声ガイドが無料で提供されているので、解説を聞きながら見学すれば、展示コレクションに関する包括的な知識を得ることができるでしょう。
また「暮らしと壺屋焼」のコーナーの壁面に映し出される映像シアターでは、戦前、戦後の人々の生活の様子を垣間見ることができます。沖縄の一般的な民家を再現した展示コーナーを訪ねれば、台所でどのように焼き物が使われていたか窺い知ることができるでしょう。日常生活を通して焼き物に関する知識や技が、代々受け継がれてきたのです。
壺屋焼きには「荒焼 (あらやち)」と「上焼 (じょうやち)」の 2 種類があります。荒焼は釉薬をかけないか、泥釉、マンガン釉をかけた実用的な焼き物。一方、上焼は釉がかけられ、カラフルに絵付けされた装飾的な陶器です。陶芸の焼成プロセスにおける温度調節の大切さについも学んでください。博物館の建設地から発掘されたニシヌ窯もお見逃しなく。
3 階の企画展示室の隣にある広々としたニシヌメー広場は、イベントやミニコンサートの会場として利用されています。広場の一角には、沖縄県庁建設場所で発掘された湧田の平窯が展示されています。
博物館を見学した後は、周辺の店で様々な焼き物を見て回りましょう。焼き物についての知識を頼りに、逸品を探し当ててください。
博物館の入場は有料です。子供と学生には割引があります。休館日は、月曜日と年末年始の数日です。
壺屋焼博物館は沖縄県那覇市の東部にあります。モノレール牧志駅から徒歩 10 分。那覇空港からは車で 20 程度です。自家用車をご利用の場合は博物館左手の駐車場を利用してください。バスの場合は、壺屋バス停または開南バス停で下車し、徒歩約 5 分です。