プレトリアは豊かな自然に恵まれた、国内の歴史と政治の重要拠点です。南アフリカの東北部平原地帯にある国家行政の中枢プレトリアは、ジャカランダの木が多いことから、「ジャカランダの街」とも呼ばれています。
プレトリアは、20 世紀に南アフリカが達成した大進歩の象徴です。1994 年、国際的に敬愛を集めるネルソン・マンデラが、南アフリカで最初の黒人大統領となったユニオン ビルは、ここプレトリアにあります。同じプレトリアの裁判所 (チャーチ スクエア内) でマンデラが終身刑を言い渡されたのは、この就任式からほんの 30 年ほど前でした。プレトリア中心市街のフリーダム パークに行くと、この国の過去を記念した博物館や戦争記念碑が林立しており、さらに広い範囲で南アフリカの歴史に触れられます。
19 世紀中葉、ケープタウンを本拠地とした英国植民政府に対し、この地のオランダ系移民がトランスヴァール共和国の名で独立を宣言しましたが、プレトリアはその主都として 1855 年に建設されました。メルローズ博物館には、英国軍がオランダ人国家を制圧下に置こうとプレトリアを占領した際、接収された家屋が保存されています。当時、トランスヴァール共和国の大統領を務めていたポール・クルーガーは、激しく反撃を試みましたが、この都市を守りきることはできませんでした。クルーガー ミュージアムで、この民族的英雄について学んでいきましょう。
プレトリアの大自然には、極めて多様な生物が息づいています。ヴォンデールボアム自然保護区の樹齢 1,000 年のイチジク、世界屈指の優良動物園と評価されている南アフリカ国立動物園のライオン、トラ、チーターをご覧ください。プレトリアの中心市街には気持ちよく過ごせる公園がいろいろあります。プレトリアで特に長い歴史を持つバーガーズ パークでピクニックなど、いかがでしょうか。
プレトリアへは、ヨハネスブルグの O.R.タンボ国際空港から車で 30 分ほど北上するとつくほか、鉄道も利用できます。プレトリアの中心市街は小ぢんまりとまとまっているため、徒歩でもバスでも楽に観光できますが、遠出する場合は、レンタカーをご利用ください。
プレトリアは 11 月から翌 2 月まで長く蒸し暑い夏に見舞われます。おすすめのシーズンは、市内 5 万本のジャカランダが開花し、市内を点々と紫色で染める 10 月ごろです。