ピカソ美術館はパブロ・ピカソの作品を 3,500 点以上擁し、絵画、デッサン、彫刻、陶器など、幼少時代の作品から最も重要なキュービズムの作品まで見ることができます。偉大な芸術家の人生と彼の才能が開花していった過程を、じっくりと学んでください。展示品は色鮮やかで、ピカソが子どもの頃のスケッチも見られることから、アートが好きな大人はもちろん子どもにも魅力的な美術館です。
ピカソの生まれはスペイン南部ですが、子どもの頃に家族と一緒にバルセロナに移り住みました。影響力のあるこの芸術家は、自己形成期をバルセロナで過ごし、1973 年に亡くなるまで街と密接なかかわりを持ち続けました。そのため、ピカソの秘書であり親友でもあったジャウメ・サバルテスは、ピカソ作品専門の美術館第 1 号をバルセロナに作ろうと決めたのです。
ピカソ美術館は、にぎやかな旧市街地にあります。建物には 5 つのゴシック様式の邸宅を使用しており、中には 13 世紀に建てられたものもあります。常設作品は制作年代順に展示されていて、入り口に一番近い部屋では、幼少期の写真、デッサン、写生画、ピカソの経歴を見ることができます。
さらに、1900 年から 1901 年にかけてパリで過ごした 1 年間や「青の時代」と呼ばれる 1904 年までの日々など、ピカソが歩んだ人生がたどれるようになっています。必見は 4 部屋にわたって展示されている「ラス・メニーナス」(女官たち) シリーズです。「ラス・メニーナス」とはディエゴ・ベラスケスの有名な作品で、ピカソは 1957 年にこの作品を彼なりに再解釈した絵をシリーズで 58 枚描き、友人のサバルテスとの思い出として美術館に贈りました。
その他、1896 年に描いた「画家の父の肖像」や「初聖体拝領」、1900 年の「抱擁」など、どれも特別な注目に値する傑作です。
ギフト ショップでは絵本やポストカードを買うことができるので、お土産にいかがでしょう。
ピカソ美術館の休館日は毎週月曜日。毎週日曜日の午後 3 時以降と、毎月第一日曜日の終日は無料で開放されます。展示作品についての説明が音声で流れるガイド機器 (有料) のレンタルもあるので、ご活用ください。毎週日曜日には英語のガイド ツアーもあります。美術館の徒歩圏内に地下鉄駅が 3 つあり、交通至便です。