キールは海の街。造船業、海軍施設、セーリング競技などが市民の生活に密接に結びついています。バルト海の南西岸に面しているキールは、キール フィヨルドの風光明媚な立地の恩恵を受けています。
第二次世界大戦において、キールは軍艦の主要な造船地でした。そのため街全体が爆撃の対象となり、古い建造物の多くが壊滅しました。とは言え、破壊を免れた建物もあります。13 世紀に建てられた聖ニコラス教会がその 1 つ。堂々たるゴシック様式の外観と、見事な細工の祭壇彫刻に要注目。教会の近くにはキール市庁舎がそびえるように立っています。シンプルで厳めしい印象の建物です。かつてホルシュタイン ゴットルプ家の居城だったキーラー シュロスにも行ってみましょう。
戦前の建物の多くは残っていませんが、キールの博物館には街の歴史が残されています。キールの初期の歴史を知るには、市海事博物館がおすすめ。
ラーボエ海事記念碑は、2 つの大戦の犠牲となった水兵のための慰霊碑。全体が大きな塔になっているので、一番上の展望台に上ってみましょう。すばらしい眺めが楽しめます。地上に降りた後は、ドイツ海軍の誇る潜水艦、U ボートの細長い船体に入ってみましょう。フランデアンブンカーは、かつての防空壕。戦時中はここに兵士や市民が避難していました。
キールの博物館に収められているのは歴史だけではありません。他にもいろいろな博物館やギャラリーがあります。たとえば、動物学博物館では自然史に関する展示、海洋研究所付属水族館ではたくさんの海洋生物が鑑賞できます。
芸術作品が鑑賞できるスポットも複数。キール美術館で古典や近代の絵画や彫刻を堪能したら、キール市立美術館では現代芸術を楽しみましょう。
6 月中旬は、キール ウィーク。世界最大規模のセーリング イベントで街中が大にぎわいです。市場や数多くのコンサートなど、楽しいイベントがあちこちで開催されます。
キールへのアクセスは、ドイツの各都市から飛行機や列車、レンタカーで。歴史的、文化的名所にあふれた街、キール。楽しいだけでなく、ためになる旅となること間違いありません。