オーストリアとの国境からわずか 5 km (3 マイル) の距離にあるフュッセンは、人口わずか 14,000 人の小さな町ながら、バイエルン地方の豊かな文化と遺産に恵まれた場所です。人口湖フォーゲンジーに注ぐレヒ川の岸辺に位置するフュッセンは、高度が 790 m (2,600 フィート) で、バイエルン州で最も高いところにある街です。 ここ数十年の間フュッセンは、ヴィア クラウディアと呼ばれるロマンティック街道と呼ばれるルートのドイツ南端地点として名が知れるようになりました。この街道ルートはヴェネツィアからアルプスを越えて伸びるローマ時代の街道の一部で、多くの美しい町を結んで長くつなげた観光街道です。風景の美しさと文化的な観光名所を基準に、ルートの拠点が選ばれました。
フュッセンの街を散策すると、聖マンク教会の地下遺体安置所で’バイエルンで最も古いフレスコ画を観賞できます。9 月 6 日に開催される聖マンクの祭りは愛情に満ちた祝典で、旧市街でミサや行進が行われます。この街のすぐ上には、冬のスキー客はもちろん夏のハイキング客にも人気がある、テーゲルベルクのスキーエリアがあります。リフトで頂上まで登って眺望を楽しみ、小道をハイキングし、山間の小さなレストランで食事を楽しんではいかがでしょうか。
フュッセンを特別な街にしている要素は、実は街の外に存在します。たとえば街から 3 km (2 マイル) 以内のところには、そびえ立つ姿が世界的に有名なノイシュヴァンシュタイン城があります。この城は、「狂王」ルートヴィヒ 2 世が繰り広げるおとぎ話の世界のふるさとで、また映画『チキ チキ バン バン』でも城の周りを空飛ぶ車が飛び回るシーンがあり、すっかり有名になりました。ディズニーの眠れる森の美女の城も、ノイシュヴァンシュタイン城をモデルにしています。丘の斜面にあるこの城までは、歩いていくか、またはバスを利用することができます。
フュッセンから 30 分ほどバスに乗りシュタインガーテンへも足を延ばしてみませんか。世界屈指のロココ様式建築の傑作と称され、ユネスコ世界遺産に登録されたヴィース巡礼教会があります。さらに少し東へ向かって歩くと、フロンテンの近くに、ファルケンシュタイン城の古い遺跡もあります。
ヨーロッパで最も美しいルートがクライマックスを迎える地点として、誰もが行ってみたい場所としてフュッセンの名前を挙げるのも頷ける、素晴らしい魅力が満載の街です。