カナリア諸島に建設された最初の教会。堂々とした灰色のファサードに華麗な鐘楼。荘厳なたたずまいは目を見張るすばらしさです。
周囲の建物の間にそびえるように建つサンタ アナ大聖堂。ラス パルマス大聖堂とも呼ばれ、荘厳な宗教建築で知られています。洗練された設計の聖堂内は、この地域出身の画家が描いた作品で彩られています。
ヤシが青々と茂る前庭からくすんだ灰色のファサードを見上げると、まず両端にあるドーム状の鐘楼が目にとまります。中央には華麗なバラ窓が配置され、重厚な雰囲気。この聖堂のデザインは 15 世紀に多く見られたネオクラシカル様式。大聖堂の建設もその頃です。
立派なアーチ型の扉をくぐり室内へ。広々とした空間が訪れる人を迎えます。白いドーム天井を支える柱はゴシック様式。ほっそりと伸びる繊細な姿は、前庭のヤシの木を思わせます。
祭壇がある中央の天井にはキラキラ輝くランプ。イタリア、ジェノバ産のガラスが使われています。聖堂の中央に立って見回すと、見事なステンドグラスがいくつも配置されていることに気付きます。入り口上部のバラ窓もさることながら、聖アンナと聖母マリアを描いた数々のステンドグラスはどれも色彩豊か。ため息の出る美しさです。
聖堂の南側には宗教芸術美術館が併設されています。およそ 400 年をかけて収集されたスペイン彫刻のコレクションは、一見の価値あり。
聖堂内に飾られた、カナリア諸島を代表する 2 人の芸術家の作品も見逃せません。チャプター ハウスにあるのは 1793 年にホセ ルハン ペレスが制作したキリスト像。18 世紀の画家フアン デ ミランダの作品も聖堂のあちこちに見られます。
サンタ アナ大聖堂は、ラス パルマスの中心部から車ですぐ。いつでも見学できますが、宗教行事のため週末は入場が制限されています。少額の入館料がかかります。