アパルトヘイト博物館では、20 世紀の南アフリカで 50 年以上も施行されていた人種隔離政策にテーマを絞って説明しています。写真、ビデオ、空間展示、インタラクティブな展示などを通して、この国の歴史上最も激動の時代について理解を深めましょう。
人種分類の歴史を最初に思い出させるのが、博物館入り口の標識。白人と非白人に分けられています。来館者はランダムに振り分けられて、どちらかの入り口をくぐります。入館したら、人種隔離政策を創設した政治家、ヤン スマッツと J.B.M. ヘルツォークについて説明を読みましょう。写真家として名高いアーネスト コールの撮影した写真もじっくり見てみましょう。コールは、アパルトヘイト政策下での南アフリカの黒人の暮らしを丹念に記録しました。
天井からぶらさがる 131 本の首つり縄。これは、アパルトヘイト時代に処刑された政治犯の数を表しています。スティーヴン ビコなど、反アパルトヘイト運動に身を投じた代表的活動家たちに関する展示もあります。1976 年に起きた、ソウェトの学生による蜂起についての展示も必見。この蜂起は、平等への戦いの重要なきっかけとなる出来事でした。
ネルソン マンデラの釈放など、南アフリカの歴史における重要な出来事をまとめたビデオを見ることができます。地方の村での幼少期から 1994 年に大統領に選任されるまでの、マンデラの半生をたどってみましょう。
新憲法に関する展示では、新生南アフリカを表す基本理念を記した文章を読むことができます。これは、博物館入り口にある憲法の柱に刻まれているものと同じ言葉です。この展示では、右側に積み上げられた石をひとつ拾い、左側に積んでください。こうすることによって、来館者が人種差別をなくす決意を示すことができるようになっています。
アパルトヘイト博物館は、ヨハネスブルグの市街地から車で 10 分ほどのところにあります。隣接するゴールド リーフ シティというテーマ パークの駐車場が無料で利用できます。博物館と市の中心部を結ぶ公共交通機関はありませんが、観光バスが停まります。
博物館はグッド フライデーとクリスマスを除き、毎日開館しています。年金受給者、学生、子供には入場料の割引が適用されます。また、追加料金を支払えばガイド付きのツアーにも参加できます。ツアーには事前の予約が必要です。