オルテはイタリアのヴィテルボ県を旅する人に人気の美しい街。テベレ川を見下ろす切り立った崖の上にあるこの街からは、ラツィオ州北部の緑の田園風景が見渡す限りに続いています。紀元前 6 世紀にエルトリアによって築かれたオルテは、何度もエルトリアとローマの戦いの場になりました。その後、東ローマ帝国やランゴバルド王国もこの街に足跡を残しています。
この街で最も見ごたえがあるのはやはり歴史地区。テベレ川の南岸の高台にあります。ジグザグの通りを歩いて、円柱や門やレリーフで飾られた中世の宮殿跡を見つけましょう。ヴァスシェラーロ門やサン チェザレオ門などの古くからある門をくぐります。聖母被昇天教会のあるリベルタ広場などの街の広場では、建築美を堪能したり、行き交う人々を眺めたり。
コロンナ広場にはサン シルヴェストロ教会が立っています。教会のロマネスク様式の鐘楼を眺めたら、教会内へ。オルテ宗教美術館の展示を鑑賞しましょう。エトルリア時代、ローマ時代、そして中世の街の歴史を知るなら町立博物館へ。
ガイドが案内するオルテ地下道のツアーに参加するのがおすすめです。迷路のような地下トンネルをめぐり、部屋や噴水や井戸などを見ていくと、この街ができた頃の時代が浮かびあがります。
5 月から 9 月は、地元の人々や観光客にまじって近隣のテルミ ディ オルテへ。夏季限定のこの施設はプールと日よけ付きピクニック エリアがあり、老若男女を問わず楽しめます。硫黄を含む鉱水を利用した治療効果のあるプールや滝で身体をリフレッシュしましょう。
オルテへ行くには、ローマからオルテ スカーロまで鉄道を利用し、駅から路線バスに乗ります。年間を通じておすすめの街ですが、オルテが最も活気づくのは 8 月から 9 月にかけて開かれるオッタヴァ ディ サンテジディオ フェスティバルの間。仮装行列や中世の再現劇、古代競技のエキシビジョンなど、見ごたえがあります。