ナショナル ミュージアムは、美術品や歴史的遺物のコレクションがきわめて充実しており、最上階には 20 世紀のポーランド美術専門の展示室がたくさん並んでいるほか、じゅうたんや陶磁器から市内の教会を色とりどりに染めていたステンドグラスまで、ありとあらゆる分野の所蔵品で 600 年に及ぶ装飾工芸史を通観できます。昔使用されていた軍備品のコーナーには、さまざまな武器、防具、軍服が陳列されており、中には 10 世紀の遺物まであります。
1879 年の設立以来、拡充を続けたナショナル ミュージアムのコレクションは、美術品など 78 万点超。まずは、20 世紀に活躍したポーランドの芸術家の作品が飾られた最上階へ行き、この国で最高峰と言われるオルガ・ボズナンスカの《少女と菊》やヤツェク・マルツェフスキの《自画像》など、500 点余りの美術品を鑑賞しましょう。
続く装飾工芸コーナーでは、古くは 12 世紀にポーランドの家庭を美しくしつらえた品々が紹介されており、ポーランド一の蒐集内容を持つポーランドや東洋のじゅうたんとともに、楽器や金銀しろめ細工が並んでいます。
ポーランド軍にまつわるコレクションには、10 世紀の武具や 1600 年代の甲冑 (かっちゅう)、18 ~ 20 世紀の軍服など、新旧多様な年代の資料が含まれ、この国の歴史が透けて見えます。
特別展についてはミュージアムの公式 Web サイトでご確認ください。館内カフェでは軽食を用意しており、隣のギフトショップでは記念品や各種印刷作品、書籍を販売しています。見学所要時間の目安は、2 ~ 3 時間です。
ナショナル ミュージアムはクラクフの中央部にあり、バスか路面電車で来てツラツォビアで下車するか、旧市街の中央広場から 15 分ほど歩きます。休館日は月曜日。入場無料となる日曜日以外は、若干の入館料をご用意ください。