アンコールワットだけじゃない!首都プノンペンの知られざる魅力
多くの観光客やビジネス客が訪れるようになったカンボジアの首都プノンペン。高層ビルが次々と建設される一方で、フランス領インドシナ時代のノスタルジックな雰囲気が残り、古い仏教寺院が市民の心の拠り所となっています。そして国民の平均年齢が24歳という、圧倒的な若いエネルギーで街は躍動し続けています。
日本から直行便も就航し、観光地として今注目が高まっているプノンペンの魅力を紹介します。
まずは国王が暮らす王宮とシルバーパゴダを見学

トンレサップ川沿いの遊歩道を歩いていると見えてくる、黄金色に輝く王宮。ここに現カンボジア国王と王妃が暮らしています。クメール様式の堂々たる建物に3本の天を突き刺すような尖塔が印象的。広大な敷地内にはいくつかの建物が立ち、一部は一般公開されています。装飾をふんだんに施した即位殿や、王家が使用していた日用品を展示した宝庫などが見学できます。

隣接するシルバーパゴダはノロドム王時代に王室の菩提寺として建立されたもの。イタリア大理石の階段を上がると本堂の床には総重量5トンの銀板が敷き詰められています。現在は絨毯が敷かれていますが、一部からまばゆい銀の床を見ることができます。ほかにもエメラルド仏像や、9,584 個のダイヤモンドがちりばめられている純金の等身大仏像などが安置されています。
寺院の壁面に描かれた「ラーマーヤナ」はヒンドゥー教の聖典のひとつで、東南アジア最大ともいわれる壮大な壁画。41 人の絵師が 1 年かけて描きあげたもので、繊細な色使いや描写に魅了されます。
Royal Palace(王宮)
住所:Samdach Sothearos Blvd, Phnom Penh
営業時間:8:00~11:00 / 14:00~17:00
入場料:US$10.00(シルバーパゴダと共通)
※露出の多い服装での入場は禁止
クメール芸術の至宝が集結する国立博物館

クメール様式の外観が印象的な国立博物館には、カンボジア各地から出土した国宝級の石像や美術品が展示されています。コレクションの多くはケースも囲いもなくむき出しに展示されていて、貴重なアンコール遺跡を細部まで観察することができます。

入口から順番に宮廷用具などがプレアンコール期、アンコール期と年代順に展示されていきます。ハイライトはやはりアンコール王朝時代でしょう。1mを越すブロンズの「横たわるヴィシュヌ神」や、アンコールトムに祀られていた「瞑想するジャヤヴァルマン7世像」など歴史的価値のある芸術作品は必見です。ジャヤヴァルマン7世はアンコール王朝を最盛期まで盛り上げた王ですが、座像が見つかっているのはたったの2体。もう1体はタイ東北部のピマーイにあります。
プノンペン由来の伝説のお寺ワットプノン

今から650年ほど昔のこと。ペン夫人という裕福な未亡人がおりました。ある日、川へ出かけると流木が流れてきました。拾い上げると何と中には4体の仏像が入っていました。仏像を持ち帰り、丘に祠をたて仏像を祀ったことから、ペン夫人の丘=プノンペンと名付けられ、それが町の名前になりました。後に寺院が建立され、丘の寺院=ワットプノンと名づけられました。今でもその寺院は町の象徴として崇められ、市民の心の拠り所となっています。

ワットプノンは今やカンボジアの祈りの聖地。老若男女が吸い込まれるように寺院の階段を上って行きます。本堂の中央に黄金の仏像が安置され、向かって左に立つのがペン夫人。壁面と天井全体には仏さまの一生がいきいきと色鮮やかに描かれています。ミケランジェロもボッティチェリも当時の仏教芸術を見ていたら、ひっくり返るほど驚いたことでしょう。
Wat Phnom(ワットプノン)
住所:Street96 Norodom Blvd, Phnom Penh
営業時間:7:00~18:30
入場料:US$1.00
話題のボンケンコン地区を散策

王宮の南に位置するボンケンコンは欧米人が多く住んでいるエリアで、おしゃれなカフェや雑貨、ブティックホテルなどが続々とオープン中。在住者はもちろん最近はここを拠点にする旅行者も多いのです。

ボンケンコンのキーワードは「プチ」。ちょっとした楽しさやおいしさがちりばめられ、大都市にはない、ほのぼのとした喜びを感じます。そんなエリアで最近目立つのがブティックホテル。お洒落な空間でプライベートが保たれ、プールなどの設備が整っていて値段が手頃。それぞれ個性たっぷりなので、いろんなホテルを泊まり歩いてみたくなります。空室があれば内覧もさせてもらえますよ。
夕方は迷わずリバーサイドへ

夕暮れ時はトンレサップ川で夕涼み。川沿いに立つバーやレストランのテラスで風に吹かれて過ごす心地よい時間は格別。しかも夕方はハッピーアワーのお店も多い!行かない理由はありません。

カンボジアはフランスの植民地だったこともあり、街にはコロニアル風の建物が残っていたりフランスパンが美味しかったりするのですが、特にカフェ文化が発展しているのは旅行者にとっても嬉しい限り。当然川沿いには素敵なカフェが並んでいます。
夕方から夜にオススメなのがシェムリアップ川を見渡す「FCCプノンペン」。ここはかつて外国人記者クラブ(Foreign Correspondent Club)があった場所。記者たちは激動のカンボジアをここから世界に発信していました。穏やかに流れる川を眺めていると、平和であることの素晴らしさが胸に沁みてきます。
バンコクやホーチミンのような大都市とは違う、等身大でのんびりと楽しめるプノンペン。次の休みに旅してみませんか?
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協力:ベトナム航空
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