投稿者 : 力也 片岡、投稿日 2018 年 11月16日

直島だけじゃない! 瀬戸内海に浮かぶ香川県の人気の島々

温暖な気候、穏やかな時間の流れ、壮大な海、独自の文化、温かい人々、旨い魚。そのほかにも都会とは異なる様々な魅力を持つ「離島」に魅せられて、ここ数年島旅ばかりをしている私ですが、実はまだ瀬戸内海の島にはほとんど訪れたことがありませんでした。
日本最大の内海である瀬戸内海には、なんと700以上の島が点在している上、日本にある約400の有人島の中で、300以上の島が瀬戸内海に浮かんでいます。そう考えると、「日本の島」を考察するのであれば日本海でも太平洋でもなく、実は瀬戸内海にその答えの多くが眠っているとも言えます。また、瀬戸内海は一般的に旅先の第一候補に入ることは多くなく、テレビや雑誌でも沖縄や北海道の島と比べると取り上げられることは多くありません。皆さんもうお気づきかもしれませんが、そんなマイナーな島こそ妙に惹きつけられるのが私の特性です。計画も立てず前知識も一切入れず、ただただ流れに任せて2週間瀬戸内海に浮かぶ島々を旅してきました。

自然とアートの融合を感じに直島へ

アートが一切わからない男である私は、今まで世界中を旅しましたが、あまり美術館や博物館に興味を示せず……。しかし、「瀬戸内海で最も人気な島」であり、「自然とアートが共存している島」という興味深い場所であることも事実。せっかくここまで来たのでこの機会に行ってみることにしました。

草間彌生『赤かぼちゃ』
岡山県にある宇野港到から船に揺られること20分、他の島と一切異なる活気にあふれた島が見えて来ました。到着するやいなや、奇妙なオブジェが私たちを向かい入れます。これは芸術家草間彌生の作品「赤かぼちゃ」です。

島内には他にも「黄かぼちゃ」や、
草間彌生『黄かぼちゃ』

三島喜美代による産業廃棄物から作られた「もうひとつの再生 2005-N」や、
三島喜美代による産業廃棄物から作られた『もうひとつの再生 2005-N』

藤本壮介の「直島パヴィリオン」など、著名な芸術家や建築家の作品があらゆる場所に設置されています。
直島パヴィリオン

アーティストによる作品のみでなく、直島には日常生活にもアートが溢れています。
例えば古民家を改装した人気カフェ「中奥」は店内にある食器や家具はもちろん、

中奥

そのメニューからも美しさへの意識を感じさせられます。
オムライス

ふわとろオムライスの自家製トマトソース(800円)は、フワトロの卵とスパイスの効いた自家製ソースの相性が抜群なのですが、味だけでなく、赤いソースと黄色い卵と緑の豆と見栄えもう美しく、食器の形も変わっており、強いこだわりを感じさせられます。隣に座っていた外国人も思わず「excellent!」と喜んでしました。

飲食店のみならず銭湯までもアート。
銭湯

直島での暮らしからアートを切り離すことは不可能なのです。

そしてただアートがあるだけでなく、それらが自然と一体化しているのが直島の強みだと私は思います。
作品や美術館から少し歩くとこんな自然溢れる池があったり、
自然

綺麗なビーチも多数あります。

自然とアートという相反する二つのトピックが共存する直島は、今後も多くの観光客を魅了していくのでしょう。

黄カボチャ
〒761-3110 香川県香川郡直島町字京ノ山3419番地

赤カボチャ
〒761-3110 香川県香川郡直島町宮浦2249−49

直島パヴィリオン
宮浦港から徒歩3分

もうひとつの再生 2005-N
宮浦港から車で15分

カフェサロン中奥
住所:香川県香川郡直島町本村字中奥1167
電話番号:087-892-3887
営業時間:11:30 ~ 15:00/ 17:30 ~ 21:00
定休日火曜日

壮大な自然を楽しみに小豆島へ

エンジェルロード

小さな島が点在する瀬戸内海ですが小豆島は淡路島に次いで二番目に大きな島です。よって自然も壮大で、他の島と比べても迫力のある風景を楽しむことができます。
まず最初におすすめするのが1日に二度しか姿を現さないエンジェルロード。

エンジェルロード

普段は海の下に隠れている浜が干潮時になると地上に現れ、そこを歩くことができます。市街地側に展望所があるのですが、そこからの景色が素晴らしいです。(干潮時間は日によって異なるので、予め調べておくことが重要です。)一般的に観光客の方は干潮時間ぴったりに合わせてくるということ、海からギリギリ浜が出てくるあたりが最も美しいことも含め、干潮2時間前あたりに行くのがベストだと思います。

続いて車で中山千枚田に向かいます。

中山千枚田

日本の棚田百選にも選ばれた中山千枚田は七百枚以上の田んぼからできており、その景色には圧倒されます。

中山千枚田

また田植えの春、緑生い茂る夏秋、茶色く乾燥する冬と季節ごとに異なる表情を見せるのも特徴です。次回は水面の張る春に行ってみようと思います。海、棚田と徐々に高度を上げてきたので、次は山を目指します。
絶景スポットで人気の寒霞渓はロープウェーや車でも頂上まで行くことができるので、体力に自信がない方でも簡単に楽しむことができます。

頂上付近には数多くの展望台があるので、様々な角度から絶景をみることができます。

頂上にある展望台からは、小豆島と瀬戸内海を一望することができます。
展望台からの風景

自分が次に向かう島を頂上から偵察するのも楽しいのではないでしょうか。

そんな小豆島に来たら是非飲んで欲しいビールがあります。それがまめまめびーる。

まめまめびーる

坂手港の目の前にあるこのテラスバーは、瀬戸内海の絶景を目の前でオリジナルビールを飲むことができるのです。心地よい海風、フレンドリーな店員さんと島の人たち、美味しすぎるつまみとビール。

まめまめびーるのつまみ

そりゃついつい飲みすぎてしまいます。港が目の前なので帰りの船を待つ間に軽く一杯というのもいいかもしれませんね。

エンジェルロード
香川県小豆郡土庄町銀波浦

中山千枚田
香川県小豆郡小豆島町中山1486

寒霞渓
香川県小豆郡小豆島町神懸通乙168

坂手港きまぐれビール屋台
坂手港港の目の前
営業時間は気まぐれ 基本 17:00 ~ 23:00
詳しい営業日時は下記より確認ください。
https://www.facebook.com/mamemamebeer.shodoshima/

定番ばかりでなくちょっとコアな島も攻めるなら男木島へ

男気島 灯台

直島や小豆島は瀬戸内海の定番の観光スポットであり、既に渡航済みの方や、もう少しコアな場所に行ってみたいと思う人も多いかと思います。そんな方におすすめなのが男木島。美しい自然が残る反面、アートプロジェクトも盛んなため自然とアートの両方を楽しむことができます。

港から船を降りると、何やらモダンな建築物があります。

モダンすぎる島の交流館

これはスペイン人のジャウメ・プレンサというアーティストの作品であり、島の交流館として使用されています。ここで島民の方に島の最北端に美しい灯台があると教えてもらったので早速向かってみることに。

歩いていくと段々道が険しくなり、人通りは一切なくなります。一人で話し相手もいなかったので、このアドベンチャー感溢れる道をfacebookでライブ配信をしながら歩いていました。

男木島 山中

すると右の方から激しい物音が。目線を向けるとなんと巨大なイノシシがいるではないですか。推定30kgほどでしょうか。驚きすぎて全速力で逃げましたが、こんな決定的シーンを動画に収められるのも島ならではですね。欲を言えば写真も撮りたかったけど流石にそこまでの余裕はありませんでした……実際にはイノシシは網の向こう側にいたので怪我などはありませんでしたが、ハプニングは旅に欠かせないスパイスですね(と、今だから言えます)。

その後数匹の蛇、数百匹の蜘蛛達を素通りした先に、さっきまでの景色が嘘だったような美しいビーチと灯台が現れます。

男木灯台

ここは人もほとんどおらず、とにかく静寂に包まれたプライベートビーチのような場所でした。何よりアドベンチャー感溢れる道を経てたどり着くとその感動は倍増します。是非ともそのギャップを味わいにいってみてください。

男木灯台 上から

男木交流館
香川県高松市男木町1986

男木灯台
男木交流館から徒歩30分

迫力ある瀬戸大橋を間近で見上げられる岩黒島

瀬戸大橋見上げる

瀬戸内海のシンボル瀬戸大橋を間近で見瀬戸大橋上げることができる岩黒島。歩いて簡単に一周もできるので、四国方面から近畿方面に向かう場合やその逆の予定がある際に寄り道して見ても面白いのではないでしょうか。

また今回紹介した島の中で唯一船を使わずに行くことできるので、船が苦手な人にもおすすめです。

瀬戸大橋

瀬戸大橋は歩きでは渡れず、岩黒島に行く場合瀬戸大橋のど真ん中にあるバス停で降ろされます。一般の人が瀬戸大橋をこんな角度から撮影するには、他の手はないのではないでしょうか。(写真のためにバス停で降りることはあまりおすすめしません。次のバスまで3時間ほど待ちます……)

また、瀬戸大橋の上は高速道路のため、一方通行になっています。逆側のバスに乗る場合はこのように瀬戸大橋の中に作られてあるトンネルを歩いて渡ることもできます。

瀬戸大橋トンネル

そして島へはなんとここからエレベーターを使って上陸するのです。この日は天候に恵まれずあまり観光はできませんでしたが、「瀬戸大橋を縦断した」「エレベーターを使って島に上陸した」という話のネタを作れたので良しとしましょう。

いかがでしたか。海といえば沖縄や九州が思い浮かべがちですが、瀬戸内海にも実は素晴らしい島がたくさんあります。直島のような外国人にも人気の島から、男木島のように日本人にも馴染みがない島まで多種多様な島が混在することが瀬戸内海の特徴です。一度の旅行でいくつかの島をはしごし、その違いを楽しむ。そんな瀬戸内海ならではの旅をしてみるのもいいかもしれません。

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