下準備なしで十分楽しめる!ウィーン&ブダペスト親子&女子旅
ある日、日本にいる母親から電話がかかってきました、「ねぇ、一緒にウィーン行かない?」
えっ、ウィーン!? もともとヨーロッパが大好きな母なのですが、テレビ番組でウィーンの特集を観たら、行きたくて仕方がなくなったとのことでした。
アメリカに住んでいると、人気のヨーロッパの都市として挙げられるのは、英語が通じるロンドン、テレビでよく目にするパリ、ご飯とワインが美味しいイタリアとスペインあたりです。よく海外旅行に行く友人に聞いて回っても、ウィーンに行ったことがある人は一人もいませんでした。そこで、あえて一切リサーチや下準備をせず、飛び込んでみることに。一体、ウィーンには何があるのか!? 英語は通じるのか?女子だけでも安全?レストランのマナーは?「ザッハトルテ」は並ぶ価値があるのか?などなど、初めてウィーンとブダペストを訪れる旅行者の質問にお答えします!
私が見つけたウィーンとブダペストの姿はこちらです。
〈ウィーン〉下準備なしでも大丈夫!基本情報チェック
女子同士でも大丈夫?
ウィーンは穏やかで安全そうなので、女子同士でも安心です。全体的に歩いている人や自転車に乗っている人がたくさんいます。特に中心部は夜でも人出があります。ほとんどホームレスさんの姿も目にしませんでした。
ただ、どの国を訪れてもそうですが、所持品の管理はしっかりとして、夜遅くに外出したり、ゴミが多い小道や暗い道などは避けるようにしましょう。
英語は通じる?
私はドイツ語で「ありがとう」すら言えません。旅行に行く際に一番不安だったのが、英語が通じるかどうか。
ホテルやレストランなど、中心部では英語が通じます。英語メニューを用意しているレストランも多く、美術館では英語や日本語のパンフレットがあるところも。
観光スポットとなれば、注文を取るだけではなく、普通に会話ができるレベルの英語を話せる人も多いです。特に若い年代のオーストリア人は英語がお上手。母と私を見て「姉妹ですか?」なんて冗談を言ってきたり、お手洗いの場所を聞くと、「あなたのお母さんに見られたら殺されちゃうけど」と笑いながら、手を引いて案内してくれたり(笑)フレンドリーで、ジョークが好きな人が多いようでした。
移動手段は?
ウィーンの中心部はとてもコンパクトなので、歩いて観光が可能です。公共の交通機関の他に、ウーバーも使えます。私はウィーンに4泊しか滞在時間がなかったので、時間節約のためにウーバーで移動して、近辺を歩いて観光しました。
ウィーンを訪れたらココは押さえたい!観光スポット9選
シェーンブルン宮殿
マリーアントワネットが15歳まで住んでいた実家です。宮殿内に設置されている「シェーンブルン動物園」は、世界で一番古い動物園と言われています。ガラス張りの温室や丘の上にあるグロリエッテも見どころ。
住所:Schönbrunner Schloßstraße 47, 1130 Wien, Austria
公式サイト(英語):https://www.schoenbrunn.at/en/
営業時間:8:00-17:30(月-日)
シュテファン大聖堂
高い天井とステンドガラスが印象的なゴシック様式の大聖堂。
住所:Stephansplatz 3, 1010 Wien, Austria
公式サイト(ドイツ語):http://www.stephanskirche.at/
カールス教会
広場・公園の一角にあるので、ピクニックにもよさそうなスポット。
住所:Kreuzherrengasse 1, 1040 Wien, Austria
公式サイト(ドイツ語):http://www.karlskirche.at/
ホーフブルク宮殿
ウィーン中央にある元皇宮宮殿。中庭もあり、旅行者で賑わうエリアです。
宮殿の広場には馬車乗り場もあり、クラシックな雰囲気が漂います。
住所:Michaelerkuppel, 1010 Wien, Austria
公式サイト(英語):https://www.hofburg-wien.at/en/
営業時間:9:00-17:30
ウィーン市庁舎
高さ98メートルの迫力がある外観。少し離れたところから撮影しないと全体が入りきらないほど。
私が訪れた際には、市庁舎前で期間限定のサーカスが開催されていました。
住所:Friedrich-Schmidt-Platz 1, 1010 Wien, Austria
営業時間:8:00-18:00(月-金)
定休日:土、日
ナッシュマルクト
ウィーンで最も人気のマーケット!多数のカフェやレストランが約1.5キロに渡って軒を連ねるレストラン街でもあります。オーストリア料理、イタリアン、日本食、タイや中国などのアジア系まで揃います。
野菜や香辛料を販売するスタンドやベーカリーの他に、オリーブオイル、ワイン、お菓子など、お土産にもよさそうな商品を販売しているお店も。
ナッシュマルクト
住所:1060 Vienna, Austria
営業時間:6:00-19:30(月-金)、6:00-18:00(土)
定休日:日曜日
リンク
ウィーンを観光する=「リンク内」を観光する、ということになります。旧市街を円のように取り囲む「リンク通り」沿いに、主要な観光スポットが点在しているからです。
車道とトラムが走っていますが、歩いて散策するのが楽しいですよ。
ケルントナー通り&グラーベン通り
ウィーンで最も活気のある観光スポットのひとつです。ショップ、レストランやお土産屋が大集結。
歩行者天国になっているエリアもあり、朝夜、旅行者で賑わいます。
モーツァルトハウス
世界的に有名なオーストリアの音楽家のヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトは、ウィーンの英雄的存在。お土産屋では、チョコレートやマグカップなど、モーツァルトのもので溢れています。モーツァルトが1784~1787年まで住んでいた「モーツァルトハウス」は、現在は美術館として公開されています。
奥に見える「モーツァルトハウス」へ続く小道
『フィガロの結婚』を含む名曲が生まれた空間…何だか不思議なパワーを感じました。
モーツァルトハウス
住所:Mozarthaus, Domgasse 5, 1010 Wien, Austria
公式サイト(英語):http://www.mozarthausvienna.at/en
営業時間:10:00-19:00(月-日)
「ホテル・ザッハー」の「ザッハトルテ」は並ぶ価値あり?
「ホテル・ザッハー」の名物菓子「ザッハトルテ」を求めて、世界中から訪れた旅行者がお店の外に長蛇の列を作ります。この有名な濃厚なチョコレートケーキを食してみたいと思い、私も平日の午後2時頃、お店へ足を運びました。
40分ほど並んだ後、遅めのランチと一緒に「ザッハトルテ」を注文。コクがあり、甘さは控えめで、アンズのジャムの酸っぱさが強い印象。正直なところ、「ザッハトルテ」よりも感動したのはお料理でした。サラダとスープ、どちらも大満足!
ホテル・ザッハー
住所:Philharmoniker Str. 4, 1010 Wien, Austria
公式サイト(ドイツ語):https://www.sacher.com/hotel-sacher-wien/
レストランでのマナー
ほとんどのレストランでは、支払いはテーブルで行います。お勘定を頼むと、レシートを持ってきてくれて、すぐその場で支払うシステム。この際に、レシートを確認することをおすすめします。支払いを待っているお店の人の目の前で注文した商品をチェックするのは気が引けるかもしれませんが、混雑時など、違うテーブルのレシートを切られることがありえないわけではありません。
もしチップを渡したい場合は、ウエイターに直接手渡しをするか、テーブルに置いて行きましょう。
BIRDを活用してラクラク観光
ロサンゼルスで大流行している電動スクーターのBIRDが、ウィーンの街の至る所にも転がっています。ウィーンの道にはバイクレーンがあるので、電動スクーターでの移動がラクラク。短時間に何ヵ所か観光したい方におすすめです。
私も一人で45分ほど乗りまわしましたが、かなり土地勘を把握できましたよ。
〈ブダペスト〉ウィーンから日帰りOK!厳選スポットを抑えよう
ウィーンからバスで日帰り
はるばるウィーンまで来たのであれば、ハンガリーの首都ブダペストへ日帰り旅行はいかがでしょう。ウィーンからブダペストまでは、電車かバスでたったの数時間。
今回は、チェコの旅客鉄道&バス会社「RegioJet」を利用しました。片道一人8.90ユーロ*というビックリ価格。もうけがあるのか不安になってしまいましたが、バス内はきれいで快適です。お手洗いもあり、コーヒーなどのワンドリンクサービスまで付いてきます。チケットの購入は当日でもOK。行き先、日にち、人数などを指定して、ネットで簡単に購入ができます。
*値段やスケジュールは公式サイト(英語)でご確認ください。https://www.regiojet.com/
歴史を体感!ブダペストを数時間で散策
ブダペストは社会主義時代の名残があり、とても歴史深い都市です。戦争時代の銃弾跡、社会問題がテーマのアート、デモなど、リアルなブダペストを体感できます。
今回の滞在時間は6時間ほどでしたが、以下の5か所を含む主な観光名所を回ることができます。
「国会議事堂」
ブダペストで一番気に入ったのがこちら。国会議事堂は2018年10月現在、ハンガリーで一番大きな建物です。
まるで映画のワンシーンに入り込んでしまったかのようなスケール。
住所:Budapest, Kossuth Lajos tér 1-3, 1055 Hungary
公式サイト(英語):http://www.parlament.hu/en/web/house-of-the-national-assembly
営業時間:8:00-18:00(月-金)、8:00-16:00(土、日)
聖イシュトヴァーン大聖堂
ゴールドが基調のゴージャスなカトリック教会のバシリカ。
ここには、ハンガリー王国の初代国王・イシュトヴァーン1世の右手のミイラが聖遺物箱に収められています。この手は剣を握っていたため、握りこぶしになっているそうです。
住所:Budapest, Szent István tér 1, 1051 Hungary
公式サイト(英語):http://en.bazilika.biz/
マーチャーシュ聖堂
1015年に建造されたカトリック教会。おもちゃのようにカラフルな外観が印象的です。
住所:Budapest, Szentháromság tér 2, 1014 Hungary
公式サイト(英語):https://www.matyas-templom.hu/main.php?Lang=EN
ブダ城
建物からクラシックな古さがにじみ出ています。
住所:Budapest, Szent György tér 2, 1014 Hungary
公式サイト(英語):http://www.budavar.hu/en
セーチェーニ鎖橋
1849年に、ドナウ川沿岸で最初に架かった全長380mの吊り橋。ブダペストの歴史を語る、どっしりとした外観。
これだけは気を付けて!知っておくと安心な情報&実体験
偽モーツァルトに注意
ハリウッドのコスチュームを身に着けたパフォーマーやニューヨークの高額プライベートタクシーなど、どこの都市にも旅行者を目当てにした悪質な客引きや詐欺があります。ウィーンで気を付けたいのは、「偽モーツァルト」。その名の通り、モーツァルトのような恰好をして、「オーケストラを観に来ないかい?」と勧誘してきます。実際のコンサートはオーケストラとは程遠い、残念な質のものだそうです。
「偽モーツァルト」は特に「シュテファン大聖堂」の前にウヨウヨいます。彼らは、英語が堪能です。日本語、中国語や韓国語でも話かけてきます。
日本人の旅行者は緊張するとつい笑顔が出てしまいますが、外国人は笑顔を見ると興味があると勘違いするので、硬い顔をして聞こえないフリをして立ち去るのがベストです。
旅行者下痢症
人生で初めてなってしまいました… 旅行者下痢症に!持参していた下痢止めを飲んだり、ウィーンとブダペストの後に訪れたバルセロナでは現地の友達に薬局へ連れて行ってもらいましたが、なかなか治らず(汗)帰国後に病院へ行かなければならないほどでした。後ほど、よく海外旅行に行く友人たちから話を聞くと、経験者がたくさんいたのにも驚きました。
生のシーフードや生肉だけが原因ではありません。気を付けなければいけないのは、生野菜やお水です。ホテルの朝食などで見かける、ピッチャーに入ったお水、水道水で洗われた野菜、ローカルの人は慣れている屋台やフードトラックなどのスナックも、旅行者のお腹には合わないことがあります。旅行中はこれらに注意して、できる限りリスクのありそうな食べ物は避けるようにしましょう。
水の種類
イタリアやスペインなどに行かれたことがある方はご存知かもしれませんが、ヨーロッパのお水は、普通のお水と炭酸水があります。
ウィーンでは、「Prickelnd」と書かかれているものが炭酸水です。レストランでは、「With gas」や「Sparkling」などと表示されていることもあります。普通のお水は「Flat」または「Regular」で通じます。ウィーンでよく販売されている炭酸水は、「微炭酸」「炭酸」「強炭酸」など、炭酸の強さもわかれています。
お手洗いの使用法&値段
駅、観光地、マーケット、モールなど、公共のお手洗いは有料のところが多いです。日本の感覚ならお金を取りそうでないところでも、取られます。
ウィーンの公共のお手洗いの相場は、50セント~1ユーロ。ブダペストでは、日本よりも物価が低いにもかかわらず、一番高いところでは1回150円ほどかかりました。
それぞれの個室にトイレットペーパーがないところもあり、その場合はドアの外に設置されたトイレットペーパーを必要な分だけ先に取ってから入ります。後でもっと必要になったらどうするのか…文化の違いが面白い出来事でした。
ちなみに、美術館、ホテルのロビー、レストランのお手洗いは無料のところが多いです。
日曜日は街全体がお休み
日曜日になると、びっくりするほどウィーンの街中が静まり返ります。レストラン、洋服屋、スーパーやコンビニなど、ほとんどのお店がお休みだからです。
では、日曜日はどこへ行けばいいのか?ずばり、美術館とケルントナー通り&グラーベン通りです。
「オーストリアギャラリー」
美術館の多くが、夕方まで開いています。洋服屋などのショップは閉まっていますが、ケルントナー通り&グラーベン通りのレストランとカフェ、そしてお土産は開いています。ちょっとお値段はしますが、お水やジュースはお土産で購入が可能なので、コンビニの代わりに使えますよ。
お肉、パン&ポテト、またお肉
今までヨーロッパは、イタリア、イギリス、フランスとスペインを訪れましたが、この海に近い4ヵ国と、ウィーンとブダペストの大きな違いは、お料理の特徴です。
ウィーンとブダペストは内陸なので、あまりシーフードがありません。更に、日本やアメリカと比べると生野菜も少ないです。とにかく、お肉、パン(小麦粉)とポテトが中心です。
ウィーンとブダペストに行きたいと言ったのは母親でしたが、実は彼女、お肉がほとんど食べられません。どこのお店に行っても、シーフード料理はエビかサーモンを使ったものが1、2皿。中華やタイ料理レストランもチラホラありますが、そこでもメニューはお肉を使ったものがメインです。
お肉とパンに飽きてきた私達を救ってくれたのが、イタリア料理レストラン。他のお店に比べると、シーフードのメニューが多い上に、リゾットやパスタなど、パンとアイヤーノッケルン以外の炭水化物が豊富です。
ウィーンとブダペストは、それぞれ個性的で落ち着いた雰囲気があります。どちらも数日で見て回れるコンパクトな都市なので、ぜひ合わせて訪れてみてください。
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