サンバ発祥の地、ブラジルの古都サルヴァドールがカラフルでかわいい!
南米のおよそ半分を占めるブラジルは、ロシア、カナダ、中国、アメリカに次いで5番目に大きな国。訪れるエリアによって印象がまったく異なる、多彩な表情をもつ国です。
観光客がよく訪れるのはサンパウロやリオ・デ・ジャネイロ、そして世界最大級の滝があるイグアス。ほかにもモダンな建築群が整然と並ぶ首都ブラジリア、貴重な生態系を見せるアマゾン川流域あたりが有名です。
個性豊かなエリアのなかで、忘れてはならないのがサルヴァドール。ブラジルの今を語るうえで欠かせない古都は、独特の文化を守り続け唯一無二の存在感を放っています。今回はブラジルの東海岸にある都市、サルヴァドールにスポットライトをあててみます。
アフロブラジリアン文化発祥の地
ブラジルの首都がリオ・デ・ジャネイロからブラジリアに移ったのは1960年のこと。さらに遡ると、1763年のリオ・デ・ジャネイロ遷都まで、200年以上に渡ってサルヴァドールが首都機能を担っていました。
サルヴァドールを中心としたバイーア地方は、政治・経済・交易の中心地として栄えたほか文化面でも独特の発展を見せ、今でもいたるところでその影響が見られます。
例えばカーニバルで踊られるサンバ。現在のサンバは、アフリカ系黒人に伝わる打楽器のみのサンバ、バトゥカーダが元になっています。また若者の間で人気のダンス、アシェもバイーアからブラジル全土に広がったもの。そして足技の格闘技カポエイラもバイーア発祥です。
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このようなアフロブラジリアン文化が生まれた背景にあるのは、アフリカ系黒人奴隷の存在。サルヴァドールは砂糖産業と奴隷貿易の中心地でもあったの です。バイーア州は今でも人口の80%がアフリカの血を引いた黒人か混血といわれていて、教会内部に黒人の聖人像が祀られていたり、おみやげの人形が褐色 だったり。
そのあたりの歴史を知っておくと、観光でめぐるサルヴァドールも、少し深くまで踏み込めるのではないかと思います。
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バロック様式の建物が連なる旧市街へ
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サルヴァドール観光のハイライトは、世界遺産に登録された旧市街。石畳の路地にパステルカラーの建物が並ぶ華やかな街並みが続き、のんびり散策するのにぴったりです。街歩きは、町の中心にあるペロウリーニョ広場からスタート。広場に面して立つホザーリオ・ドス・プレートス教会は、かつて黒人奴隷によって建てられた教会です。上記した黒人の聖人像もこの教会内にあります。
実はサルヴァドールはカトリック布教の拠点でもあったため、周辺に300以上の教会があるそう。旧市街ではホザーリオ・ドス・プレートス教会のほか、ペロウリーニョ広場から一本道でつながるジェズス広場のバジリカ大聖堂を見ておきたい。バロック様式とロココ様式が融合した荘厳な教会は、内部も金や大理石を使い優美な雰囲気に満ちています。
また、ブラジルのバロック様式の最高傑作といわれるのがサン・フランシスコ教会。金で飾られた華やかな内装から、黄金の教会とも呼ばれています。
旧市街は上町と下町に分かれていて、観光名所は上町に集まっています。広場にはカポエイラやダンスを披露するグループ、リズミカルに打楽器を奏でるバンドなどがいてにぎやか。かわいい雑貨や民芸品を扱うショップも多く、小さな店をのぞきながら町歩きを楽しめます。
上町から下町へは、巨大なラセルダ・エレベーターですぐ。トメ・ジ・ソウザ広場からエレベーターにのって下町へ着くと、すぐ目の前の広場に倉庫のような巨大な建物が。これはメルカド・モデーロという民芸市場で、小さな民芸品店が集まる便利な存在。値段は交渉性ですが、人形やTシャツ、アクセサリーなどが揃っています。
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本場のバイーア料理を楽しんで!
料理でもバイーア地方からブラジル全土に広がったものは多く、本場の味を楽しめるのもサルヴァドールの魅力です。
最も有名なのはムケッカという、魚介と野菜を煮込んだブラジル版ブイヤベース。ココナッツミルクとパームヤシからとれるデンデ油を使った、コクのある独特の風味が特徴です。ライスにかけて食べるのでボリュームも満点!
手軽に味わうなら、アカラジェも欠かせません。揚げた豆粉の生地にエビやトマト、タマネギ、豆ペーストなどをたっぷり挟んだ郷土料理。かなりドッシリとした食感です。デンデ油で揚げているためクセがあるのですが、同じく豆粉生地を蒸したアバラならあっさりとしていて食べやすいです。
アカラジェやアバラは屋台の定番料理なのですが、観光客はショッピングモールのフードコートなどでオーダーすると気軽に食べられます。
飲み物ではクラヴィーニョをお試しあれ。ブラジルの酒といえば、サトウキビの搾り汁から造る蒸留酒のカシャーサが有名ですが、これにクローブを漬けハチミツを加えて飲むのがバイーア流なんです。そのままでも飲みやすくておいしい!
旧市街ではジェズス広場に面したオ・クラヴィーニョというバーが名店として知られています。街歩きの途中にカウンターで立ち飲みしていると、地元の常連や観光客待ちしている伝統衣装姿のお姉さん、旅行会社の客引きなんかがフラッと寄って一杯ひっかけて出て行く……そんなサルヴァドールの素顔を垣間見られる不思議な空間です。
最後に治安面についてですが、サルヴァドールは治安がよいとはいえないエリア。日中は多くの警察官が警備にあたっていますが、勤務外になる早朝や深夜は出歩かないように注意しましょう。日中でもなるべく細い路地には入らないように。特に住居エリアでの強盗被害が多いようなので、ガイドやホテルのスタッフに危険なエリアを聞いておくとよいでしょう。
基本的には人通りのある道を選んで歩くこと。人影がなくなったらすぐに大通りへ戻ること。そして危なそうなときはタクシーを利用することで、ある程度のリスクは回避できるはずです。
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