街を見下ろすようにそびえるエディンバラ城は、とりでや宮殿として、また、王位の象徴である宝器類の保管場所として、スコットランドの歴史上重要な役割を果たしてきた名所です。

エディンバラ城はエディンバラで最も歴史のある建築物で市の中心部近くの火山性の岩場の上に建てられています。約 1,000 年の歴史上、この要害は包囲戦を戦い抜き、軍の拠点として活躍し、有事には歴代のスコットランド王が安全に過ごせる居城として使われてきました。入場料にはガイド付きツアー代も含まれています。城壁、塔、銃眼の付いた胸壁を自由に見て回る場合は、城の公式ウェブサイトに掲載された推奨見学ルートを参考にしてください。表門から入って見上げると、 14 世紀にスコットランドの独立を死守したロバートザブルースとウィリアム・ウォレス (勇猛果敢を意味する「ブレイブハート」の異名を持つ) の像があります。「1 時の空砲」の場所は、ひし形格子の端にできた人だかりが目印です。日曜日以外は毎日午後 1 時になると、この大砲により空砲が撃たれますが、この習慣は 1861 年から続いているもので、近くのリース港に停泊中の船が時計を合わせるのに利用されてきました。立派な大広間はチャールズ 1 世が宴席を設けた場所。スコットランド女王メアリーが後のスコットランド王ジェームズ 6 世を出産した寝室は、1603 年に英国とスコットランドの王室を統一した人物が誕生した部屋と知って見学すると感慨もひとしおです。王宮 1 階にはスコットランド王位の象徴である王冠などの宝器類が展示されています。これらの財宝と一緒に置かれている赤い砂石のブロックは「運命の石」(ストーンオブデスティニー) と呼ばれ、数世紀の間、王室の戴冠式で使用されてきた石です。続いて 2 つの世界大戦やその他の軍事紛争で亡くなったスコットランド兵士を追悼するスコットランド国立戦没者記念館 (スコティッシュナショナルウォーメモリアル) を訪ねてみてください。エディンバラ城はプリンセスストリートの東端から歩いて行けますが、城への石畳道は勾配が急なので、ご注意ください。城は一部車いす対応が施されており、先着順で使用できる車いすが何台か用意されています。現地に駐車場はありませんが、身体の不自由な訪問者に限り、予約すれば車を止められる場所があるので、ご相談ください。エディンバラ城は年中無休ですが、時間は時期によって異なるため、公式ウェブサイトでご確認ください。