圓徳院は、桃山時代の典型的な枯山水の庭園を有する、風情に溢れた小院です。豊臣秀吉の妻ねねが 19 年間にわたって晩年を過ごした場所としても知られています。圓徳院自体は決して大きくはありませんが、その美しさは格別。鮮やかな色彩に染まった華やかな庭園には、誰もが目を奪われてしまいます。高台寺の塔頭寺院の一つである圓徳院。襖絵の特別展や夜のライトアップが催される時期はより一層華やぎ、その美しさを一目見に多くの人々が足を運びます。
自然と静けさが調和した院内を散策してみましょう。圓徳院には北庭と南庭があり、北庭は国の名勝に指定されています。初夏の圓徳院には花々が咲き誇り、上品さが漂います。誰もが魅了される、情緒溢れる風景です。鮮やかな赤と緑に染まった木々は、時間をかけて鑑賞する価値があります。日没後のライトアップが催される時期は、建物や庭園が淡い光に照らされ、幻想的な雰囲気に包まれます。
特別展の開催期間に訪れる場合は、ぜひ襖絵を見ておきましょう。中でも長谷川等伯が描いた 32 面の襖画は国の重要文化財に指定されており、必見中の必見です。豊臣秀吉の妻ねねのゆかりの地である圓徳院。ねねが移り住んで以来、大名や武士、僧侶、茶人、歌人、画家、陶芸家など数多くの文化人が訪れ、まるでサロンのようだったと言われています。
そんな情景に思いを馳せながら、圓徳院や高台寺を散策してみて。高台寺は由緒正しい臨済宗の寺院で、内部に豪華な装飾が施されている建物や上質な庭園など、さまざまな建造物を有します。
圓徳院は、豊臣秀吉の死後の 1605 年、妻ねねの発願によって建立されました。秀吉との思い出が多く残る、伏見城の化粧御伝と前庭を移築したことに始まります。女性らしい雅な雰囲気が漂う圓徳院をじっくりと味わってみましょう。圓徳院は年中無休で、入場料がかかります。
市内の北東にある東山区に位置しており、高台寺に併設されています。バスでアクセスする場合は、最寄りの東山安井駅のバス停が便利です。京都駅からは 3.2 km です。京都駅から定期バスが運行しています。近くには清水五条駅と祇園四条駅もあります。