レクター宮殿 ツアーとアクティビティ

長い歴史の中で、旧総督邸は爆発や火災、大地震によって壊滅的な打撃を受けてきました。その度に再建、修復、増改築を繰り返したため昔と外観は変わってしまいましたが、建物自体は今も健在です。大規模な再建工事は、火薬が爆発した 1435 年と 1463 年、大地震が起きた後の 1667 年に行われました。 旧総督邸はかつて旧ドブロブニク共和国の総督官邸だった建物で、執務室や牢屋、火薬庫が入っていました。総督とは選挙で選ばれた政治の指導者で、任期はわずか 1 カ月しかなく、その間、公務以外では邸宅の外に出ることはできませんでした。 現在、邸宅は歴史文化博物館として 16 世紀後半から 19 世紀までの資料を多数展示しています。 正面玄関から中に入ったら、扉の上に掲げられた記念碑にご注目ください。とてもきれいに保存された碑で、ラテン語で「Obliti Privatorum Publica Curate」と刻まれています。これは「私事は忘れ、公共のために尽くせよ」という意味で、総督に自らの目的を忘れさせないために掲げられました。1 階、中 2 階、2 階までが展示室になっていて、ドブロブニク共和国時代の家具や織物、絵画や勲章、武器や紋章、硬貨など、貴重な品々が展示されています。18 世紀の家具で設えられた時代を感じる部屋も、1 つ 1 つのぞいてみてください。邸宅の中を歩いていると、建築ディテールのすばらしさに魅せられてしまいます。特筆すべきは、吹き抜けに設置されたバロック様式の階段と、15 世紀に同じく吹き抜けに作られたゴシック様式の噴水です。邸宅内にたくさん立つ柱の頭に施された精巧な彫刻にもご注目ください。また、吹き抜けの音響効果はすばらしく、夏になるとここでコンサートが開かれるので、この時期にお越しの方はぜひご鑑賞ください。プログラムの詳細はドブロブニク交響楽団、ドブロブニク サマー フェスティバル、ドブロブニク市観光局の公式ホームページでご確認ください。旧総督邸は旧市街にあります。旧市街は歩行者専用ですが、空港や港、郊外から旧市街まで市バスが運行されています。邸宅と博物館は年中無休で、入場は有料です。